先週の岸田首相の所信表明演説は、「日本経済の再生が最優先の課題です」と力説する。だが、長期的に停滞している日本経済を再生などできるのだろうか。今まで何回「再生」を口にしたことか。よほど思い切った切開手術でもしなければ、活力のない腑抜けの日本経済を再生などできまい。岸田首相は「物価高・円安への対応」、「構造的な賃上げ」、「成長のための投資と改革」を実行すれば再生できると言う。
2022-10-10
2022-10-03
8月第3週以降7週連続の円安ドル高だ。米政策金利は3%まで引き上げられたが、年末には4%を超えるだろう。こうした先行きの利上げが確かになっていることから、米10年債利回りは週末3.82%まで上昇し、FFレートを超えた。日米の10年債利回り格差は3.57%pへと一層拡大し、そのことが円売りドル買いに拍車を掛けている。
2022-09-26
22日、政府・日銀が円買いドル売り介入したことによって、急速に進んでいた円安ドル高は、いったんは止まったが、長続きはしないだろう。投機の矛先は円から今度はポンドに向かった。23日の一日でポンドは3.6%も急落し、1985年以来37年ぶりのポンド安ドル高となった。
2022-09-19
対ドルで円は急落している。昨年末と先週末値を比較すると24.2%の円安だ。次に下落率が大きいのはポンドの15.7%であり、ユーロは11.9%である。昨年末から9月12日までの名目ドル実効相場(BIS統計)は10.9%上昇している。ユーロ圏のインフレ率は8月、前年比9.1%と米国よりも高く、貿易収支は赤字であり、しかもエネルギーで経済が痛めつけられているわりにはそれほど売られていない。
2022-07-18
ドイツのエネルギーの生命線である「ノルドストリーム1」が11日、完全停止したことやFRBの大幅利上げ観測などがユーロを一時パリティ以下に押し下げた。それにつれて円の対ドル相場も前週比2円45銭も下落した。「ノルドストリーム1」は定期保守点検が終わる22日に供給されると言われているが、果たして、その通りになるだろうか。
2022-07-11
2021年度の税収は67兆円と2020年度を6.2兆円上回り、過去最高を更新した。主要な税がすべて前年度比プラスになったからだ。所得税は21.3兆円、前年度よりも2.2兆円増加し、1993年度以来28年ぶりである。所得税の過去最高は1991年度の26.7兆円だが、これに比べれば5.4兆円少ない。
2022-07-04
先週末、米10年債利回りは2.89%と6月7日以来の3.0%割れだ。6月の米消費者信頼感指数が前月の103.2から98.7へと低下、特に、期待指数は73.7から66.4へと7.3ポイントも落ち込んだ。さらに、6月のISM製造業が5月の56.1から53.0に低下したが、新規受注が55.1から49.2へと50を割り込み、景気への警戒感を強めた。景気減速の兆しに関心が集まれば、商品相場も軟化する。
2022-06-27
WTIは今月8日、バレル122.11ドルまで急騰していたが、先週末には107.62ドル、8日比11.9%も下落した。銅は同期間13.9%減とWTI以上に下落し、CRBは5月10日以来の300割れである。その間、米10年債利回りは11ベイシスポイント(bp)の上昇にとどまり、S&P500は5%下落し、円ドル相場は1円未満の円安ドル高だ。
2022-06-20
ウォールストリートジャーナルが報じる前から0.75%の利上げ予想が広まっており、FOMCの結果公表にはなにの意外感もなかった。6月7日、2.98%の米10年債利回りは14日までの5営業日連続の上昇で3.47%に急騰した。同様に、NYダウは14日まで5営業日連続の下落だ。
2022-06-13
金利差拡大を理由に円は売られている。対ドルでユーロとポンドは1カ月前とほぼ同じだが、円は約3%の値下がりだ。今週の14~15日にはFOMCが開催され、否が応でも金利に目は向かう。すでに、年末には政策金利は3%程度に引き上げられることが承知されているにもかかわらず、金利差は蒸し返され、それにみなが乗り、円安が進んでいるのだ。