2022-05-23
曽我 純

4月の消費者物価指数(101.5、2020年=100)は前年比2.5%と消費税率引き上げによって上昇した2014年11月以来、約7年半ぶりの高い伸びとなった。原油高や穀物高に加え4月までの2カ月で14円84銭の円安ドル高、さらに携帯電話料金安の剥がれが重なった結果である。生鮮食品・エネルギーを除くコア指数も前年比0.8%と2020年7月以来のプラス。

2022-05-16
曽我 純

円安ドル高が進みすぎたのか、ユーロを始めポンドやスイスフランの下落が目立つようになってきた。米10年債利回りも3%を超えたことで2%台に戻っている。だが、米株式は引き続き売られ、NYダウは7週連続安である。ウクライナの影響が強い欧州の株式が米株式よりも下げ幅は小さい。大陸から離れている英国のFTSE100は昨年末を上回っている。

2022-05-09
曽我 純

5月4日、ERBは3月に続いて政策金利FFレートを引き上げた。前回の上げ幅は25ベイシスポイント(bp)だったが、今回は50bp引き上げ、FFレートは0.75%となった。4月28日に公表された今年1-3月期の米名目GDPは前年比10.6%と2四半期連続の2桁増であり、GDPデフレーターは6.8%に上昇した。

2022-04-18
曽我 純

ロシアがウクライナへ侵攻してから1カ月半経過した。STOXXユーロ600の前週末値は侵攻した2月24日比4.8%上昇しており、日本や米国の株式と同じような動きをしている。過去1カ月半でなにが変わったかと言えば、米10年債利回りが2.82%へと86ベイシスポイント(bp)上昇し、CRBとWTIが16.0%、15.2%それぞれ急騰したことである。

2022-04-11
曽我 純

3月の米雇用統計が引き続き力強い成長を裏付けていることなどから、FRBのブレイナード理事は継続的な利上げやバランスシートの縮小を示唆した。公表された前回FOMC議事要旨でも50ベイシスポイント(bp)の利上げ意見もみられるなど、金融政策は小幅利上げから大幅利上げへと修正されつつある。

2022-04-04
曽我 純

値上げの声が喧しい。だが、2月の消費者物価指数(CPI、2020年=100)は100.7、前年比0.9%の上昇である。前年同月の-0.5%に比べれば上昇してきているが、2月の米国7.9%や3月のユーロ圏7.5%に比べれば上昇のうちには入らない。

2022-03-28
曽我 純

3月25日のSTOXX600は1カ月前と同じ水準まで戻している。株式はロシアのウクライナ侵攻を深刻に捉えていないようだ。これだけロシアに制裁を課しているけれども、ロシアから原油やガスは供給されており、欧州の市民生活に支障がでているわけではない。3月のユーロPMIも前月から1ポイント低下しただけであり、ユーロ圏経済は底堅く推移しているようだ。

2022-03-21
曽我 純

ロシアのウクライナへの侵略は続いている。バイデン大統領はウクライナへの軍事支援を継続するだけで、戦争を終結させる方法を模索してはいない。むしろ、プーチンを「人殺しの独裁者」(3月17日)と非難し、戦争を煽っているようだ。世界のリーダーであるならば、侵攻を止める調停者としてロシアに積極的に関わっていくべきだ。武器を供給するだけでは、戦争が長引くだけで、終戦は遠のく。

2022-03-14
曽我 純

ロシアのウクライナへの軍事侵攻後も株式はそれなりに値を保っている。3月11日の株価を2月23日と比較するとユーロSTOXX600が-5.9%と最も下落率が大きく、以下、TOPIX-4.3%、S&P500-0.5%となっており、米国はほぼ横ばいだ。ウクライナへのロシア侵略の影響の度合いを反映している。

2022-03-07
曽我 純

もともと上昇傾向にあった商品相場はロシアのウクライナへの軍事侵攻によって、相場は急騰している。ロシアが原油とガスの有力な輸出国であることから、先週末のWTIは23日比25.6%も値上がりし、バレル115ドルを超え、CRBも11.8%の上昇だ。ロシアの侵略が続く限り、原油を中心とした商品相場は高騰を続けるに違いない。