年明けの4日に中国株式市場でサーキットブレーカーが初めて発動されたことに端を発した株式への不安が世界株安を引き起こした。なかでも日本株は大発会から8日まで5連続安と戦後初の出足となった。昨年末からの日経平均株価の下落率は7.0%とNYダウの6.2%を上回る。商品市況の下落も止まらず、同期間、CRBは4.6%、WTIは10.5%それぞれ落ち込んだ。
2016-01-10
2015-12-27
11月の『家計調査』の内容には驚いた。二人以上の世帯の消費支出は名目前年比-2.5%と3ヵ月連続の前年割れとなり、2年前をも下回った。4月から11月までの8ヵ月のうちプラスは3ヵ月にすぎなく、今年度、経済の主力である消費はあきらかに下降している。財別ではサービスのプラスに対して、財はマイナスであり、特に耐久財は3ヵ月連続の2桁減である。
2015-12-20
先週、FRBは2008年12月以降続けていたゼロ金利を17日から0.25%引き上げることを決めた。ウォール街に伺いを立てながらやっと利上げに踏み切った。たったの0.25%の引き上げになぜこうも手間取るのだろうか。手間取ったために、商品バブルを招き、今はその崩壊に直面することになった。セントラルバンカーはあまりにも現実離れしているとしか言いようがない人たちだ。
2015-12-13
週間で円は対ドルに対して2円34銭の大幅円高となり、11月2日以来の円高ドル安になった。原油安が止まらず、WTIは1バレル=35ドル台と2008年12月以来、約7年ぶりの安値を付けたことから、世界経済の不安が増幅し、米株が売られ、円買いが進行した。
2015-12-06
9月下旬に日経平均株価は17,000円を割り込んだが、その後持ち直し、先週、20,000円台を回復した。円ドル相場が円安に向かったことが、外人の日本株買いに繋がり、日本株を持ち上げたのだろう。米株が9月の初旬以降上昇に転じたことも、日本株買いを促した。ただ、個人消費の伸びが緩やかななかで、利上げが実施されることになれば、堅調な耐久消費財需要に悪影響がおよび、米株の上昇期待は萎むのではないか。
2015-10-06
世界経済を端的に表しているのは商品市況だ。代表的指標のCRBは200を割り込み、月末値では、9月は2002年2月以来13年7ヵ月ぶりの低い水準を示している。1980年代以降ではほぼ最低のところにあるといってよい。原油などのエネルギーを始め、銅やアルミの金属、農産物等ほぼすべてが急落し、底値を摸索している状態である。なぜ下落しているのかといえば、需給が緩み、買い手優位になっているからである。
2015-09-13
株価の乱高下に伴い東証1部の売買代金は急増している。急落した8月25日には5兆円弱に達した。昨年の1日当たり売買金額(2.36兆円)を今年は大幅に上回りそうだ。売買が活発なことは売買回転率(代金)も高く、7月は年率126%と売買代金が平均時価総額を上回っている。8月の東証1部総売買代金の61.5%を外人が占め、個人は17.4%、自己は13.4%と続く。
2015-09-06
株価下落の要因に中国の景気の悪化を挙げているが、中国の共産党独裁政治の統計には信憑性など欠片もなく、中国経済を槍玉にするのは間違っている(日本の株式市場も市場とは言えたものではなく、中国と五十歩百歩といったところか)。株価急落の主因は主要国のゼロ金利などの金融政策に求めるべきだ。長期間、金利をゼロに釘付けしていることから、金融経済だけが、その恩恵に浴し、不当な利益を懐にいれることができた。