欧米の先週末主要株価は昨年末をやや下回っているが、日経平均株価は6.3%もの大幅高だ。これは、元日の能登地震によって、日銀がマイナス金利を継続する見方が支配的となったからだ。復興には相当の時間を要し、マイナス金利からプラス金利にするようなことは日銀には到底できないと踏んでいる。日銀の金融政策に変更がないことから今年に入り、為替も円安ドル高に振れている。
2024-01-15
2023-12-25
米国の利下げが確実視されていることから、欧州通貨は対ドルで、昨年末比上昇している一方、円だけは安い。日銀がマイナス金利を解除しそうにないからだ。そうした日銀の姿勢を反映して、日経平均株価は昨年末比27.1%高とナスダック総合(43.2%)に次ぐ上昇となっている。だが、NYダウは過去最高値を更新し、S&P500も過去最高値に限りなく近づいている。
2023-12-18
13日公表のFOMC経済予測により、週末、米債券利回りは3.91%に急落、前週比31bpも低下し、7月第4週末以来約5カ月ぶりの4%割れとなった。一方、NYダウは昨年1月以来約2年ぶりに過去最高値を更新した。来年、FFレートは4.4~4.9%に引き下げられるとFOMCで予測されたからだ。先週の米債券相場はFFレートのこうした引き下げ期待を完全に織り込んだ。
2023-12-11
植田日銀総裁の発言で円高ドル安に拍車がかかった。ゼロ金利の解除が視野に入ってきたと思わせたからだ。未だに、このような思惑で相場が激しく動くのである。1990年代半ば頃からほぼゼロ金利を続けてきたが、日本経済の足取りにそれほどの変化はない。30年近く、同じことをやってきて、事態が好転しないことは、金融政策では日本経済を良くすることはできないのだ、と言うことだ。
2023-12-04
米10年債利回りは先週末、4.19%へと急低下し、今年8月末以来約3カ月ぶりの低い水準だ。週間で27bp低下し、これにつられてドイツやイギリスの利回りも同様に急落したが、日本だけは7bpの低下にとどまった。米債券利回りの急低下によって、円ドル相場は週間、1.8%の円高となり、今年9月11日以来約3カ月ぶりの円高ドル安だ。
2023-11-27
米10年債利回りは実体経済に概ね合致しているため、これからは大幅な変動はなく、円ドル相場も1ドル=150円前後で推移し、その後、円高ドル安に向かうだろう。昨年末比、日経平均株価は28.9%もの予想外の上昇となっている。ナスダック総合は36.2%も急騰しているが、NYダウは6.8%にとどまり、FT100は0.5%とほぼ横ばいだ。
2023-11-20
米10年債利回りは急低下している。10月末比では50bp低下、これに欧州の債券も追随し、軒並み債券は買われた。先月末から日本の債券利回りも20bp低下したが、水準が1%未満であるため、円ドル相場は大きく反応していない。それでも米国の物価は着実に沈静化に向かっており、ドル高はピークアウトした。
2023-11-13
円安ドル高の進行が株価を押し上げている。先週末の日経平均株価は昨年末を24.8%上回っており、主要株価指数のなかではナスダック総合(31.8%)に次ぐ高い伸びを示している。NYダウは3.4%にとどまり、S&P500は15.0%の上昇である。米国の政策金利や10年債利回りは現状がほぼピークであり、金利面でも株式を強気にしている。
2023-11-06
米債券利回りの急低下によって、円ドル相場は149円台に戻した。米10年債利回りの5%超えは行き過ぎだ。2023年第3四半期までの過去20年間の米名目GDPは年率4.44%であるから、10年債利回りはこの水準の近くで推移していくはずだ。今後の長期期待経済成長率が4.44%から上下にぶれると予想されれば、中心から離れることになろう。強い期待の下では5%、弱い期待下では4%に向かうことになる。