19日、日銀は無担保コールレートをマイナス0.1%から0~0.1%にした。日銀は「賃金と物価の好循環の強まりが確認されてきており、・・・2%の「物価安定の目標」が持続的・安定的に実現していくことが見通せる状況に至ったと判断した」。だが、高々0.1~0.2%ほどの引き上げである。この程度の微調整でなにが変わるのだろうか。
2024-03-25
2024-03-18
1月のCPIは前年比2.2%に低下したが、現金給与総額(毎月勤労統計)は同2.0%、勤労者世帯の世帯主収入(男、家計調査)は同0.0%とCPIの伸び以下である。昨年の春闘の妥結結果によれば、3.99%の賃上げが実現された。だが、これだけ賃金が上昇した指標は、どこにも見当たらない。今春闘の連合による第1回目の集計によれば、5.28%と1991年以来33年ぶりの高い賃上げだそうだ。
2024-03-11
米非農業部門の雇用拡大は続いている。2月も前年比1.8%と伸びは鈍化しているけれどもまだまだ高い伸びだ。これから年末にかけて前月比20万人前後の雇用増が期待でき、米国経済は実質前年比2~3%程度で成長するだろう。FRBは物価をみながら政策金利を恐る恐る引き下げるのだろう。引き下げなくても、米国経済は順調に推移しているのだから、弄る必要はないのだ。
2024-03-04
ナスダック総合は2月29日、2年3カ月ぶりに過去最高値を更新し、米株は全面高だ。昨年第四半期の米実質GDPは前年比3.1%伸び、経済は拡大しているが、これだけの株高を説明できるほどの勢いではない。今の米株高は先行きの政策金利に期待しているところが大きい。ウォール街は共和党であり、トランプの返り咲きに賭けている。
2024-02-26
2月22日、日経平均株価は1989年末の過去最高値(38,915.87円)を抜いた。円安ドル高の持続が利益への期待を高め、株価を押し上げている。この強気相場に乗る以外にはないと買い意欲が旺盛だが、期待で上がっているだけに、その期待に少しでも疑念が生じることになれば、相場は終わりになるだろう。
2024-02-19
日経平均株価は1989年末の過去最高値(38,915.87円)に限りなく近づいた。円安ドル高が株価を押し上げている。出来高や売買代金はうなぎ登りとなり、16日のプライム売買代金は6.72兆円と2023年の一日平均3.83兆円の1.75倍に急増している。出来高は22.04億株と昨年の15.63億株の1.41倍に拡大。売買代金などからみれば日本株は超熱狂過熱相場だ。
2024-02-12
S&P500は初めて5,000を超えた。ナスダック総合も2021年11月19日の過去最高値を0.4%下回るところまで近づいた。米株式は絶好調と言える。米10年債利回りが株式配当利回りを大幅に上回っていながら、株式が買い進まれている。前号で取り上げたメガハイテク企業6社のうち2社は配当なし、残り4社のなかで最も高いのがマイクロソフトの0.71%という超低配当企業なのである。
2024-02-05
NYダウは11週連続高だ。米10年債利回りは4%程度であり、株式配当利回りを大幅に上回っているが、値上がり益期待が配当よりもはるかに魅力的なのだろう。FRBは政策金利を5.25%~5.50%の高い水準に保っているけれども、株式は高金利もまったく意に返さず。もし株式に異変が起これば、FRBが政策金利を急低下させることを期待し、行けるところまで行くという雰囲気である。
2024-01-29
日銀のマイナス金利政策の継続期待が、円安ドル高を保っている。現状程度の円安ドル高水準が持続するならば、来年度の企業業績も悪くはないだろう。昨年12月の輸出(季節調整値)は前月比5.8&伸び過去最高を更新した。日本取引所グループの『統計月報』によれば、昨年12月のプライムの平均株価収益率(PER、単純平均)は16.2倍だ。今はこれよりも高くなっているが、懸念するほど高くはない。
2024-01-22
日米の株式は活況そのものだ。NYダウに加えS&P500も約2年ぶりに過去最高値を更新した。昨年末比では日経平均株価が7.5%高と米株などに比較にならないほど値上がりしている。10年債利回りは、昨年末比、日本の5bpに対して、米国25bp、英国40bp、ドイツ32bpそれぞれ上昇しており、米国よりも欧州の上昇が目立つ。