2019-06-10
曽我 純

トランプ大統領は舌の根の乾かぬ内に対メキシコ関税の発動の見送りを発表した。狼少年のような人が米大統領の地位についているのだ。このような大統領を下にも置かぬようにもてなす安倍首相、同類だから違和感を覚えることもないのだろう。取り巻きは忖度し、従うだけという情けない内閣だ。開催国としてG20財務相・中央銀行総裁会議を開いても米国に気遣い、「米国の保護貿易主義」に言及はしないという。

2019-06-03
曽我 純

またしてもトランプ大統領の奇襲ともいえる対メキシコ関税の発表により、米株式は大幅に値下がりし、債券は上昇した。米国経済の不透明感が強まり、米株式下落と国債利回りの低下は円高ドル安をもたらし、日本株も今年1月下旬以来、約4ヵ月ぶりの安値を付けた。原油価格は急落し、CRBは今年1月上旬以来の水準に低下した。

2019-05-27
曽我 純

米株安により日本株も軟調である。米中通商摩擦の不透明感が市場を覆っており、NYダウは5週連続安となった。貿易問題は米国の製造業にも悪影響していることが明らかになってきており、株式には手を出しにくくなってきている。4月の米非軍事資本財受注(航空機除く)は前月比0.9%減少、さらに5月の米PMI(製造業)は50.6、前月比2.0ポイントも低下した。米企業の収益環境は厳しさを増している。

2019-05-20
曽我 純

3月の景気先行指数は前年比-3.8%と昨年6月から10ヵ月連続のマイナスだ。一致指数も-3.6%と昨年11月以降5ヵ月連続減だが、昨年8月、9月も前年割れしていたことから判断すれば、昨夏以降、景気は悪化しつつあると言ってかまわないだろう。やはり、トランプ大統領が仕掛けた1弾、2弾の米国の対中関税引き上げが日本経済に悪影響を及ぼしているのだ。

2019-05-13
曽我 純

トランプ大統領の対中関税引き上げ発表により、株式は押しなべて下押した。5月10日の主要株価を1週間前と比較すると、最大はハンセンの-5.1%、次が上海総合-4.5%であり、以下日経平均-4.1%、DAX-2.8%、NYダウ-2.1となっている。貿易戦争を仕掛けた米国の株式の値下がり率が、主要国のなかではもっとも低いのである。

2019-05-06
曽我 純

5月1日、FRBはFOMCの声明で政策金利の2.25%~2.50%への据え置きを発表した。これで政策金利は3回連続の据え置きである。今回の声明でも「委員会は忍耐強くなるだろう」との文言を踏襲しており、現状を我慢強く見守る姿勢を貫いている。トランプ大統領にペンス副大統領も加わった利下げ要請への配慮が窺える。

2019-04-29
曽我 純

S&P500とナスダック総合指数は過去最高値を更新した。昨年末からの値上がり率は17.3%、22.8%である。年初、パウエルFRB議長の「市場のメッセージに注意深く敏感に耳を傾け、政策運営に当たり下振れリスクを考慮するということを申し上げたい」との心強い発言が買い手に安心感を与えたことは間違いない。もし市場に異変が生じても、FRBが再び上昇軌道に乗せてくれるとの期待があるからだ。

2019-04-15
曽我 純

4月12日発表の人口推計(総務省、2018年10月1日現在)によれば、日本の総人口は1億2,644万人、前年比-0.21%、日本人人口は1億2,421万人、同-0.35%である。いずれも8年連続減であり、しかも減少率は拡大している。

2019-04-08
曽我 純

4月5日、トランプ大統領はまたもFRBを攻撃した。トランプ大統領はよほどFRBのこれまでの利上げが気に食わないのだ。なにがなんでもFRBに利下げさせたい。「FRBは本当に景気の足を引っ張った。インフレはまったくない」、「足元、量的緩和であるべきだ」ともいう。これにFRBはどう応えるのだろうか。トランプ大統領とFRBの関係はこれまでになく緊張している。

2019-04-01
曽我 純

3月20日、FRBは利上げを中止し、バランスシートの縮小も9月に終えると発表したが、29日、トランプ大統領は「FRBは誤った利上げをせず、愚かな量的引き締めもしていなかったとすれば、GDPの3.0%も株式市場ももっとすごかったはずだ」とFRBを批判した。