1月2日、アップルの10-12月期売上高見通しの下方修正によって米株式は急落したが、4日にはイエレン、バーナンキ両元議長との討論会で、パウエルFRB議長は「常に政策スタンスを大幅に変更する用意がある」、「われわれは市場のメッセージに注意深く敏感に耳を傾け、政策運営に当たり下振れリスクを考慮するということを申し上げたい」と述べ、株式市場関係者に安心感を与え、NYダウは先月18日以来の水準に上昇
2019-01-07
2018-12-24
株式市場参加者はFRBに過度な期待を抱いていたようだ。来年の利上げはないかもしれないという。が、蓋を開けてみれば、2回の利上げ計画が掲げられていた。19日公表のFOMCの声明によれば「いくらかのさらなる段階的な」利上げが必要だ、とうたわれていた。期待しすぎていたため、NYダウは19日から3日連続の大幅安となり、累計で1,230ドル下落した。
2018-12-17
世界経済は減速しつつある。特に、減速が著しいのは欧州だ。12月のユーロ総合PMIは51.3、前月比1.4ポイント低下し、約4年ぶりの低水準である。ドイツは52.2だが、フランスは49.3と50.0を割り込み経済収縮の領域に入った。イギリスのEU離脱問題に米中の貿易戦争の余波を受け、欧州経済は試練にさらされている。
2018-12-10
米10年債利回りは一段低下し、3ヵ月物短期金利に接近してきた。来年、米国経済は減速すると見立て、将来の値上がりを見込んで国債の購入を積極化しているからだ。米債を購入する半面、米株を売るという姿勢を強めている。債券高株安は続くだろう。米債利回りの低下によって、ドルは安くなっている。ドル安により商品相場はやや戻したが、世界経済の減速には抗えず、軟調に推移し続けるだろう。
2018-12-03
11月28日の講演(テーマ:金融の安定性を監視するためのFRBの枠組み)でパウエルFRB議長は、政策金利は中立金利(経済が加速も減速しない金利)を「若干下回る」水準にあると述べた。即座に株式は反応し、NYダウは大幅高となった。米10年債利回りは週末、2.99%と今年9月17日以来約2ヵ月半ぶりに3%を下回った。米国債利回りの低下は主要国の国債にも波及している。
2018-11-26
日産前会長カルロス・ゴーンの逮捕は独裁の行き着く先であり、株式会社制度が今のような仕組みではこれからも起こり得るのだということを暗示している。巨大企業日産はゴーン、および限られたその側近で支配されていたのだ。ゴーンは思うままに会社を操縦し、自分で自分の給与を決めていた。こういうことが平然と行われていたのだから、日産は企業としての体をなしていなかったといえる。
2018-11-19
クラリダFRB副議長の「世界的な減速を示唆する証拠はある」(16日)とFRB当局者からの世界経済に対する懸念発言を受け、円ドル相場は週間で1円の円高ドル安となったほか、対ドルでユーロも上昇した。週末、米10年債利回りは3.06%と11月8日のピークから17ベイシスポイント低下し、10月2日以来1ヵ月半ぶりの水準に低下した。米債利回りの低下によって、主要国の国債利回りも総じて低下した。
2018-11-12
ドルが強い。対円では1年ぶり、対ユーロでは1年5ヵ月ぶりの高値である。米国の経済成長率が日本や欧州よりも高く、先行き、FRBは政策金利をさらに引き上げようとしているからだ。一層傲慢になったトランプ大統領が今後2年間も采配を振る。人種や宗教といった根本問題を持ち出し、民主主義を破壊する動きを強めているが、ドルは強い。ただ、経済が強いか弱いかだけがドルの価値を決定しているのである。
2018-11-05
7-9月期の米実質GDPは前年比3.0%増加したが、ユーロ圏GDPは1.7%に低下した。米EUの経済成長率格差の拡大から対ドルでユーロは売られ、昨年6月以来のドル高ユーロ安だ。昨年第4四半期の実質GDPの前年比伸び率はユーロ圏が米国を上回っていたが、今年第1四半期に逆転、第2四半期は0.7ポイント、第3四半期は1.3ポイント、米国がユーロ圏を上回った。
2018-10-22
円ドル相場は今月3日、114円台半ばまでの円安に振れていたが、米株の動揺などによって、112円台まで戻している。円高ドル安に伴い日本株も3週連続安だ。米国経済に金利上昇の影響が少しずつ現れている。9月の米小売売上高は2ヵ月連続の前月比0.1%と弱く、前年比では3.1%へと前月から大幅に鈍化した。しかも3.1%のうち0.9%は値上がりしているガソリンが寄与している。