2020年4-6月期の米国とユーロ圏のGDPが公表された。いずれも統計を取り始めてから最大の減少となった。新型コロナがこれほどまでに経済に深刻な影響を及ぼすとは、当初、ほとんどの人は思っていなかった。ウイルスを侮っていたのである。
2020-08-03
2020-07-27
金が過去最高値を更新した。過去1カ月で6.9%、昨年末比では24.6%の上昇である。新型コロナにより不透明感が増している世界経済、領事館閉鎖による米中関係の悪化、さらに対ユーロで1年10カ月ぶりのドル安が金選好を高めた。
2020-07-20
世界の新型コロナ新規感染者は過去最多を更新、米国でも16日、7.7万人増と増加に歯止めは掛からない。7月のNY連銀の景気現状指数は17.2と前月の-0.2から回復したが、先行きは6月の56.5から7月38.4へと低下した。また、ミシガン消費者センチメント指数も7月は73.2と6月の78.1から悪化している。
2020-07-13
日本の消費と民間設備は激しい収縮過程にある。超過輸出もマイナスになり、貯蓄は著しく溜まり、超過貯蓄の状態になっている。今のところ超過貯蓄を減少させるような部門は存在しない。現状、公的部門は超過貯蓄を吸収する唯一の部門だが、著しい需要の喪失を補うところまで拡大していない。今年度一般会計予算の160兆円が徐々に日本経済に染み渡っていくはずだが、それがどれほど経済に浸透していくかは不透明である。
2020-07-06
日本経済は急激な下降からやや戻りつつあるが、再び新型コロナの感染者数が増加していることから、戻りから下向きに変わるように思う。秋から冬にかけて第2波に見舞われることも前提にしておくべきだ。今のようなPCR検査体制ではとうてい感染者を把握できておらず、実際の感染者は発表数を大幅に上回っているのではないだろうか。
2020-06-29
米国の新型コロナ感染者数は先週、過去最高を更新した。テキサス州やフロリダ州では入店制限を強化したため、経済は再び下降に向かうだろう。トランプ大統領の新型コロナへのルーズな対応が感染者数の増大を引き起こしており、トランプ大統領の政治責任が問われている。
2020-06-22
ボルトン前大統領補佐官(国家安全保障問題担当)は「トランプ氏が気にかけていたのは、再選ばかりで、長期的な思慮は片隅に追いやられている」(18日のABCインタビュー)と言うが、遠くから観察していても、トランプ大統領が選挙・株式至上主義者で大統領に相応しくないことはわかる。人種問題は未だに根深く、米国社会の日常生活のあらゆる場面に入り込んでいる。
2020-06-15
先週開催のFOMC声明は「雇用の最大化と物価安定の目標を達成する軌道に乗ったと確信するまで0.0~0.25%を維持すると予想する」と言う。どこの中央銀行も雇用と物価を最大の目標にしているが、日本など1980年代後半以降、物価が問題になることはほとんどなかった。物価が下落するデフレ期もあったが、最大でも2009年の前年比1.4%減であり、長期的に安定していたのだ。
2020-06-08
実体経済を尻目に株式は絶好調だ。先週末のナスダック総合は過去最高値に限りなく接近した。過去1ヵ月で11.4%の上昇である。株式が示すように、各国のなりふり構わぬ財政支出が功を奏し、この先、実体経済は回復基調を強めていくのだろうか。実体経済が回復するということは、極端に落ち込んだ消費支出が急速に上向いていくことでもある。
2020-06-01
米株の回復をみると新型コロナウイルスは収束したかのようだ。ナスダック総合は過去最高値まであと3.3%のところまで戻しており、前年比では27.3%増である。米株の力強い戻りによって主要国の株式も堅調である。日経平均株価も2月の高値まで9.2%のところまで戻している。米株の復調は株式だけでなく、商品相場にも波及しており、原油も30ドル台半ばまで上昇してきている。