2020-11-02
曽我 純

資本主義経済を歪める中央銀行

NYダウは下振れしつつある。週間、1,834ドル下落し、トランプ離れが進行しているようである。米大統領選のほかに欧州でのロックダウンなど、経済などの先行きがますます不透明になってきている。7-9月期の実質GDPは米国の前期比7.4%、ユーロ圏の12.7%とそれなりの回復がみられたが、10-12月期は反落するかもしれない。

2020-10-26
曽我 純

米債利回り上昇の帰結

株式は膠着状態にある。NYダウは10月7日から13営業日連続28,000ドル台、日経平均は8月31日以降23,000円台で推移している。バイデン優勢が強まるにつれて、株式の動きは鈍くなり、商いも少なくなってきた。4年ぶりに米国の政治が変わろうとしているけれども、そうした変化を株式関係者は必ずしも歓迎していない。

2020-10-19
曽我 純

消費不況を深刻にする非正規雇用の拡大

13日発表のIMFの世界経済予測によれば、今年の世界の経済成長率は前年比-4.4%と6月予測を0.8ポイント上方修正した。先進国は-5.8%と2.3ポイントの上方修正だが、日本は-5.3%、0.5ポイントの上方修正にとどまり、4月予測からは0.1ポイントの下方修正である。このIMFの予測は、新型コロナ感染者が増加している現状を考慮しておらず、次回予測では下方修正されるのではないだろうか。

2020-10-12
曽我 純

日本の消費、なぜ欧米よりも弱いのか

米株式は超近視眼的である。トランプ大統領のツイートやコロナ経済対策にしか関心を払っていないようだ。こうした材料で株価が動くと思っていると参加者が想定しているから動いているだけなのだ。株式はたわいもないものである。大統領選が迫ってきているけれども、米株式は大統領選を織り込むような展開にはなっていない。どちらに転んでも、米株式は続伸すると楽観的にみているのだろうか。

2020-10-05
曽我 純

安倍政権の負の遺産

トランプ大統領の新型コロナ感染は自業自得の典型的な例だ。結局は、傲慢さが身を亡ぼすことになる。真摯、謙虚さは微塵もなく、罵り、貶すの罵詈雑言を連発する異常者といってよい。そのような人間が米大統領を続けることになれば、世界はますます混沌とした状態に陥るだろう。感染でトランプ大統領の再選は遠のいた。

2020-09-28
曽我 純

欧米よりも悪い日本の景気

米株の頭は重くなってきた。大統領選まで1カ月少々に迫ってきていることが株式に影響している。米株式にとって大統領選は区切りとなる、と多くの市場参加者は予想しているからだ。新型コロナで経済は急激に落ち込み、先行きも見通せない状況下で、米株式が過去最高値を更新、あるいは最高値に接近することは常軌を逸している。

2020-09-21
曽我 純

念仏のように唱えられる「行政改革」と「規制緩和」の実態

9月16日、菅内閣が発足した。再任と横滑りで初入閣は5人であり、安全運転を重視した内閣だと言える。党役員人事と同様、派閥の思いを汲み取った人事である。二階幹事長の継続さらに安倍前首相のモリカケを始めとするさまざまな過去の問題を封じ込めるために菅首相を誕生させた。安倍前首相は、引継ぎが岸田氏や石破氏では問題が表に出るかもしれないと恐れていたのではないか。

2020-09-14
曽我 純

不気味な米株式

円ドル相場は膠着状態にある。ドルユーロ相場は8月末、1ユーロ=1.1936ドルを付け、過去4カ月で約10%上昇しているが、円は1ドル=105円から110円の狭い範囲での小動きに終始している。政策金利は日米欧のすべてでゼロであり、しかも長期的にゼロ金利を維持すると表明している。

2020-09-07
曽我 純

スポークスマン上がりで首相は務まるか

8月28日の安倍首相の辞任表明、それに伴う後任候補選びと政治の舞台は大きく変化すると期待されていたが、菅官房長官と二階自民党幹事長の密かな会談で幕を閉じてしまった。内閣のスポークスマンが首相の座に座ることは日本では過去にもみられたが、首相と官房長官では仕事の中身が違う。安倍首相も官房長官経験者だが、在任期間は1年にも満たなかった。