先週開催のFOMC声明は「雇用の最大化と物価安定の目標を達成する軌道に乗ったと確信するまで0.0~0.25%を維持すると予想する」と言う。どこの中央銀行も雇用と物価を最大の目標にしているが、日本など1980年代後半以降、物価が問題になることはほとんどなかった。物価が下落するデフレ期もあったが、最大でも2009年の前年比1.4%減であり、長期的に安定していたのだ。
2020-06-15
2020-06-08
実体経済を尻目に株式は絶好調だ。先週末のナスダック総合は過去最高値に限りなく接近した。過去1ヵ月で11.4%の上昇である。株式が示すように、各国のなりふり構わぬ財政支出が功を奏し、この先、実体経済は回復基調を強めていくのだろうか。実体経済が回復するということは、極端に落ち込んだ消費支出が急速に上向いていくことでもある。
2020-06-01
米株の回復をみると新型コロナウイルスは収束したかのようだ。ナスダック総合は過去最高値まであと3.3%のところまで戻しており、前年比では27.3%増である。米株の力強い戻りによって主要国の株式も堅調である。日経平均株価も2月の高値まで9.2%のところまで戻している。米株の復調は株式だけでなく、商品相場にも波及しており、原油も30ドル台半ばまで上昇してきている。
2020-05-25
経済は戦後最大の収縮に見舞われているが、政治も国民から見放され立ち行かなくなろうとしている。最新の世論調査では内閣支持率は急落しており、安倍政権への不信は募っている。自民党内でもこの政権に同調していけば、泥船に乗っているのではないかという危機感が浮上しているのではないか。法律をかってに捻じ曲げ、自らが君主であるかのような振る舞いなど許されるべきことではない。
2020-05-18
株価の上昇は新型コロナウイルスの収束と世界経済の回復を暗示している。が、そのように事態が好転するだろうか。株式はあまりにも楽観的な動きを見せている。新型コロナウイルスの感染がこのまま落ち着くとは早計である。2008年の金融恐慌を上回る実体経済の落ち込みがそうたやすく元の状態に戻ることはない。
2020-05-11
4月の大半は岡山で過ごした。新幹線は1車両にがらがらの5人ほどであり、走らせるのがもったいと思った。国の言うことに素直に従う日本人の特性がよく現れている。岡山に着いたときは、岡山県の新型コロナウイルス感染者は20人にも満たず、いまでも死者はでていない。それでも東京のように自粛しているのだ。なにの根拠もなく、国の方針に従っているだけなのだ。思考停止状態といってもよいだろう。
2020-04-06
3月の米雇用統計によれば、非農業部門雇用者数は前月比70.1万人減少した。これは2009年3月以来11年ぶり減少幅である。普通、これほど急激に雇用が悪化することはなく、2008年の金融崩壊のときでも、最初の減少数は同3月の7.9万人であり、70万人を超えたのは8ヵ月後の11月であった。
2020-03-30
3月23日、FRBは米債や住宅ローン担保証券を無制限に購入し、金融機関に資金供給することを決定した。さらに週末には2.2兆ドルの「新型コロナウイルス関連経済対策法案」が成立した。日本でも28日、安倍首相は「かつてない強力な政策パッケージを練り上げ、実行に移す」と言う。EUでも政府の財政赤字をGDPの3%以下、公的債務残高をGDPの60%以下とする財政規律を一時停止した。
2020-03-30
3月23日、FRBは米債や住宅ローン担保証券を無制限に購入し、金融機関に資金供給することを決定した。さらに週末には2.2兆ドルの「新型コロナウイルス関連経済対策法案」が成立した。日本でも28日、安倍首相は「かつてない強力な政策パッケージを練り上げ、実行に移す」と言う。EUでも政府の財政赤字をGDPの3%以下、公的債務残高をGDPの60%以下とする財政規律を一時停止した。
2020-03-23
3月3日、FRBは50ベイシスポイント(bp)の緊急利下げを実施したが、15日の日曜日、一気に100bp引き下げ、政策金利をゼロにした。2015年11月以来4年4ヵ月ぶりのゼロ金利である。2週間も経過しない超短期間に150bpも下げることはこれまでにはなかった。