2017-07-02
曽我 純

ECBのドラギ総裁は6月27日、大規模緩和を微調整する可能性を示唆したことに続いて、カーニーBOE総裁の利上げに関する発言により、ユーロやポンドは急上昇した。それとは逆に円の対ドル相場は前週比1円強の円安ドル高に振れた。ECBやBOEとは異なり、日銀の金融緩和姿勢に変更はないからだ。

2017-06-25
曽我 純

円ドル相場の値動きは小幅だ。為替を動かすような材料に乏しく、かつ現状の水準は居心地がよいのだろう。4月の日本の消費者物価指数(食料・エネルヂーを除くコア)は前年比横ばいとなり、低下傾向にある。一方、米国の消費者物価指数(コア)も低下しつつあり、昨年央までは開く傾向にあった日米の消費者物価の格差は、過去半年2%前後で大きな変化はない。

2017-06-18
曽我 純

「共謀罪」が成立し、「加計学園」問題もうやむやとなった。すべてがおざなりな言い訳に終始し、幕引きとなり、なにか胸がつかえ、わだかまりだけが残った。これだけ証拠を突き付けられても、知らぬ存ぜぬで押し通すことができ、だれも引っ摑まえることができなかった。日本の空には黒い雲が垂れこみ、不穏な空気が漂ってきている。

2017-06-11
曽我 純

安倍政権は過去3度も廃案になった「共謀罪」法案を成立させようとしている。「共謀罪」法案は憲法で保障されている基本的人権を侵し、国家権力を強める法案である。「秘密保護法」や「安保法」もいずれも国家権力の拡大を狙ったものであり、主権在民を貶める法である。

2017-06-04
曽我 純

米株式の過去最高値更新に牽引され、主要国の株式はいずれも好調である。日経平均株価も1年10ヵ月ぶりの高値を付けた。が、国債利回りは低下傾向を示し、商品市況は低調である。米国経済は拡大を続けているが、思いのほか物価は安定しており、利上げを急ぐ必要はなさそうだ。

2017-05-08

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2017-05-07
曽我 純

米株式は過去最高値を更新しているが、商品市況は悪化している。円安ドル高により日本株も3週連続高で日経平均株価は1,110円も上昇した。CRB指数は180を割り込み、昨年9月1日以来約8ヵ月ぶりの低い水準だ。フランス大統領選(第1回)を控え、ユーロが過度に不安視されていたが、EU派が選出される可能性が高まったため、ユーロが買われ、円は弱含んでいる。

2017-04-30
曽我 純

雇用環境は良くなってきており、3月の失業率は前月と同じ2.8%と約23年ぶりの低い水準だし、有効求人倍率も1.45倍と1990年11月以来26年4ヵ月ぶりの改善を示した。3月の米失業率は4.5%、ユーロ圏は2月、低下してきているとはいえ9.5%と高い。日本の雇用環境の良さが群を抜いており、日本はほぼ完全雇用といってよいだろう。

2017-04-23
曽我 純

原油価格が前週比6.7%も下落したため、CRB指数は同3.1%低下し、昨年9月19日以来約7ヵ月ぶりに低い水準だ。商品市況が悪化するということは、需給が緩み、原材料取引が不活発になってきているからである。最終需要が弱含みとなり、企業は原材料の手当をすこし減らしているのだろう。

2017-04-16
曽我 純

週末、円ドル相場は1ドル=108円台へと大幅に上昇し、週末値としては昨年11月第2週以来の円高ドル安となった。トランプ大統領の「ドルは強すぎる」とのインタビューでの発言が効いた。報道では「円は比較的安全な資産」だから買われているのだという解説をよく聞くが、はたしてそうだろうか。