2017-11-12
曽我 純

日経平均株価は1989年末のバブル後の高値を更新し、1992年1月9日以来、約26年ぶりの高値を付けた。自民党の衆議院選での大勝、米株の過去最高値更新、日銀の上場投信買いへの期待、為替相場のほどよい水準、企業業績の拡大などが株高要因として挙げられる。週間では9月第2週以降9週連続の伸びとなるが、外人の買い越しは9月第4週以降であり、それまでは委託ではなく自己が大幅に買い越していた。

2017-10-29
曽我 純

衆議院選で自民党が圧勝したことから、日経平均株価は1996年7月以来、21年3ヵ月ぶりに2万2000円台に乗せた。外人は4週連続で日本株を買い越し、これで日経平均株価は7週連続で続伸し、その間、2,734円も値上がりした。連騰も16日まで伸ばし、過去最長を記録した。

2017-10-22
曽我 純

日産自動車や神戸製鋼所と次々にでてくる杜撰な経営実態、それでも日経平均株価は14営業日連続の値上がりだ。56年9ヵ月ぶりの歴史的な連騰だという。株式参加者はこのような企業の不祥事などより衆議院選で自公体制が強化され、しかも自公補完勢力が加わり、憲法改正や企業寄りの政治が強まることに関心が向いているのだ。米株式が引き続き最高値を更新していることも追い風になっている。

2017-10-16
曽我 純

日経平均株価は5週連続して続伸し、1996年11月以来約21年ぶりに2万1,000円を上回った。報道機関の衆議院選調査が、いずれも自民党が公示前勢力を維持するとの報道により株式は勢いを増した。従来の大幅に議席を減らすという見方とは反対の調査結果となったからだ。

2017-10-08
曽我 純

衆議院選後の政治の姿を見通すことは難しいが、自民、希望、維新の右派が勢力を増し、これまでの国家主導の企業優先政策が継続され、公的資金と日銀の株式購入姿勢も変わらず、株式参加者は、株式は底堅く推移するだろうとみている。選挙はある種の祭りのようなものであり、短期間に金を散財し、景気を刺激する効果があるとみられている。

2017-10-01
曽我 純

9月25日、安倍首相が衆議院解散を表明するや、小池都知事は新党代表に就くと発表した。さらに、その3日後の28日、衆議院が解散されると前原民進党代表は「希望」への合流を表明。一寸先は闇という政治の世界を地で行く流れが進行している。激流をつくりだしたのは安倍首相だが、本人もこのような激しい変化は予想していなかったのではないか。

2017-09-24
曽我 純

トランプ米大統領と金正恩朝鮮労働党委員長との批難の応酬はエスカレートする一方だ。安倍首相もトランプ大統領の尻馬に乗り、緊張関係を増幅させている。相手がどうであれ、粘り強い交渉で話し合いにたどり着く努力をすることが、政治家の最大の使命だと思う。威勢のいい言葉を発するだけでは、事態はすこしも改善しない。国民に受けるような、みせかけの発言では墓穴を掘ることにもなりかねない。

2017-09-17
曽我 純

北朝鮮は15日にもミサイルを発射したけれども、円ドル相場は前週末よりも3円も円安ドル高に振れた。「安全通貨」として円はもてはやされていたが、今回は「危険な通貨」に変身したのだろうか。短期間に理由付けは目まぐるしく変わる。8月の米CPIが前月比0.4%と予想を上回ったとはいえ、食品・エネルギーを除くコアは0.2%、前年比では前月と同じ1.7%であり、米国の物価環境は引き続き安定している。

2017-09-10
曽我 純

7月の半ば以降、レポートを休んでいたが、この1ヵ月半ほどの間に、大きく変化したのは為替相場、国債利回り、金価格などである。主要国の国債利回りは低下しており、市場参加者は、先行き世界経済は減速するとみているようだ。日本の国債利回りは週末値では昨年11月以来のマイナスとなった。

2017-07-16
曽我 純

12日、イエレンFRB議長が米下院公聴会で緩やかな利上げが適切だと述べたこと、さらに物価や売上統計が緩やかな利上げを裏付ける内容だったことから、主要通貨に対してドルは売られた。ドル安となったためにドル建ての原油などの商品相場は上昇し、主要な米株価指数は過去最高値を更新した。米国経済は緩やかな成長を続けており、企業業績も格別良いわけではない。それでも株式はことのほか好調である。