2017-03-26
曽我 純

NYダウは前週比1.5%下落した。昨年11月第1週以来の下げ率だ。トランプ大統領の政策実行性に疑問が生じてきたからだという。それではトランプ大統領が掲げている政策を遂行できれば米国経済は今より良くなるのだろうか。市場関係者の多くはトランプ派なのでそう考えているのだろう。だが、トランプ大統領の政策が実行されれば、米国社会の格差はますます拡大し、社会は醜くなっていくだろう。

2017-03-20
曽我 純

FRBは先週開催のFOMCで政策金利を0.75%へと0.25%引き上げた。前回の利上げ(昨年12月)からは3ヵ月後ということになる。1年後となった2回目の利上げに比べれば、期間は短くなり、利上げペースは速くなってきた。3ヵ月毎に利上げすれば次は6月になる。さらに9月、12月に利上げすればFFレートは1.5%に上昇することになる。それでも名目経済成長率を下回っていることになるだろう。

2017-03-12
曽我 純

2月の米非農業部門雇用者は前月比23.5万人増加し、雇用拡大が持続していることが裏付けられた。今週14日、15日開催のFOMCで利上げが実施されることが確実になった。3月の次のFOMCは6月だが、そこでも利上げされるかもしれない。上げ幅は0.25%だが、6月以降数回の利上げで政策金利は年末、1.5%に上昇するのではないだろうか。

2017-03-05
曽我 純

トランプ大統領議会演説の当日、2月28日、NYダウは下落し、最高値更新は12営業日連続で止まった。が、議会演説を受けて、3月1日には300ドル超も上昇した。議会演説は具体策のない、取り立てて注目するような内容ではなかったにもかかわらずだ。海のものとも山のものともつかないトランプ大統領の政策を株式市場は好感したのである。大幅上昇によって米株式バブルはさらに膨らんだといえる。

2017-02-26
曽我 純

2月9日のトランプ大統領の発言以降、24日まで11営業日連続でNYダウは過去最高値を更新。これは1987年1月以来30年ぶりであり、前年比では26.3%もの上昇である。NYダウは高騰しているが、前週比、米10年債利回りは低下し、商品市況も弱い。円ドル相場は円高、ユーロドル相場はドル高とまちまちであり、株式だけが強い。1987年といえば、10月19日のブラックマンデーを思い起こさせる。

2017-02-19
曽我 純

2月9日、トランプ大統領の今後数週間に税制改革に関する抜本的な提案を明らかにするとの発言を受け、米主要株価指数は連日過去最高値を更新している。法人税減税、所得税の最高税率引き下げ等すでにいわれている内容だと思うが、それでも株式市場は大いに反応した。米国債利回も上昇したが、週末比では横ばいであり、商品市況は低下するなど、株式だけが盛り上がった。

2017-02-12
曽我 純

安倍首相とトランプ大統領は自由を制限し、国家にとって都合のよい政治体制を目指している。だから、これほど問題の多いトランプ大統領を安倍首相は持ち上げるのだ。日米同盟を強化し、米国の核の傘にあることに何の疑問も感じないのである。そのことが最大のメリットと考えているのだろう。だが、考えてもみよ、そのように振る舞うことは、虎の威を借る狐ではないか。

2017-02-05
曽我 純

1月31日のトランプ大統領の発言により、再び、円高ドル安が進行した。何が飛び出すかわからない状況では為替、株式などの取引は怖くてできない。これほど大統領の発言で相場が変動することは過去にはなかった。あまりにもストレートな物言いである。わかりやすいことは確かだが、大統領が全面に現れて言うべきことではない。各国の首脳がそれぞれ、自国優先の発言を露骨に表すことになれば、紛争を引き起こしかねない。

2017-01-29
曽我 純

25日、NYダウは初めて2万ドルを超えた。大統領令を矢継ぎ早に発令し、傲慢さを撒き散らしながら、独裁政治の様相を漂わせている。民間企業への介入など何のその、トランプ大統領の行動は社会主義経済を地で行くものである。中国の経済政策に近いといってもよいだろう。そうしたトンプ大統領の社会主義的行動を米株式市場は高評価するのである。

2017-01-22
曽我 純

トランプ大統領の就任演説はすでに表明されていることの繰り返しであり、「米国第1」を叫んだだけである。どこの国の為政者もまず自国を良くすることを考えるのだが、自国の利益だけ追い求めることは、今の世界情勢では不可能である。自国の利益追求によって、他国に不利益をもたらさないような行動が取れればよいが、それは難しい。