マーケット
2020-03-16
曽我 純

週間、日経平均株価は3,318円急落し、直近高値からの下落率は27.5%にもなった。2016年11月第2週以来、3年5ヵ月ぶりの安値だ。NYダウの直近高値からの下落率21.5%を上回る下げである。米株暴落の大波は世界中に波及し、欧州では30%を超えている。新型コロナウイルスがイタリアを中心に広がっているからだ。

マーケット
2020-03-09
曽我 純

米株式は乱高下したものの、週間ではプラスで引けたが、日本や欧州の株式は続落した。FRBが0.5%の緊急利下げしたため、米長短金利は急低下し、10年債利回りは1%を下回り過去最低を更新した。10年債利回りは3ヵ月物を下回り、短期が長期を上回る逆イールドは強まった。日本や欧州の金利よりも米国の金利低下幅が大きくなり、日米、米独の金利差は縮小した。

マーケット
2020-03-02
曽我 純

週間、NYダウは12.4%も急落した。これは2008年10月第2週以来である。米株式が崩れれば、世界の株式を始めとするあらゆる相場が動揺する。米株式が相場の中心に位置しており、世界の相場を牛耳っているからである。米株式価額は49.5兆ドル(昨年9月末)という途轍もない規模であり、たったの1週間で約5兆ドルもが失われてしまった。

マーケット
2020-02-24
曽我 純

新型コロナウイルスは予想以上に経済に悪影響を及ぼしている。世界の工場である中国の生産の停滞は自動車を始めとする部品供給の流れを止め、世界的に生産を麻痺させつつある。日本を取り上げてみても、工場の一部は生産をストップせざるを得なくなり、観光客も大幅に減少、国内でも移動を控えるといった事態が起こっている。

マーケット
2020-02-17
曽我 純

S&P500とナスダック総合は週末、過去最高値を更新し、実効ドル相場は約2ヵ月ぶりの高値を付けた。先週は少し戻したが、ドル高によりドル表示の商品相場は直近高値から大幅に下落している。ドル高が持続すれば、商品市況は軟調に推移するだろう。円の対ドル相場は小動きで、円安というほどではないが、ユーロは弱く、週末値では2017年4月第3週以来、約2年10ヵ月ぶりの安値である。

マーケット
2020-02-10
曽我 純

米雇用統計によれば、1月の非農業部門雇用者は前月比22.5万人増加しており、米国経済は引き続き拡大を続けていることが裏付けられた。2009年6月の景気の谷から拡大は10年7ヵ月目に入っており、2001年3月を山とする120ヵ月の景気拡大期を超え、最長を更新中である。戦後最長の景気拡大過程、しかも最終局面に近いにもかかわらず、物価は極めて安定しており、過熱感はない。

マーケット
2020-02-03
曽我 純

米株が売られれば、円は強くなり、商品市況は悪化する。WTIは1ヵ月で15.6%、銅は9.8%それぞれ下落した。金は4.3%値上がりしたが、CRB指数は前月比8.3%低下した。新型コロナウイルスの深刻化も影響しているが、世界経済の成長鈍化にもかかわらず、株式や商品が買われ過ぎていた矛盾が解消に向かっていると理解すべきだ。

マーケット
2020-01-27
曽我 純

前週比、NYダウは7週間ぶりに下落した。新型コロナウイルスの拡散によるなどと言われているが、要は上がりすぎなのだ。株式参加者は上昇の波に付いていっているだけで、売買の確たる根拠などはない。だから、少しの不安材料に反応してしまう。主要国中央銀行による超金融緩和策による株高演出も限界にきているようだ。

マーケット
2020-01-20
曽我 純

米中貿易協議の合意を好感し、米株式は過去最高値を更新、それに連れて、主要国の株式も堅調に推移した。米株との相関性が高い日本株も昨年は前年比18.2%上昇した。2018年はマイナス12.1%であったが、2012年から2017年までは6年連続の続伸であった。

マーケット
2020-01-13
曽我 純

今年は一触即発の事態で幕が開けた。戦争には至っていないけれども、これからもいざこざは続き、大規模な紛争が起こるかもしれない。原因はトランプ大統領のイランのソレイマニ司令官の殺害であり、イラクという米国外での暗殺である。危険な人物は殺害するという最大の暴力行為をトランプ大統領は是認しているのだ。ロシアがイギリスで暗殺行為をしているのと同じことである。