2020-07-06
曽我 純

日本経済は急激な下降からやや戻りつつあるが、再び新型コロナの感染者数が増加していることから、戻りから下向きに変わるように思う。秋から冬にかけて第2波に見舞われることも前提にしておくべきだ。今のようなPCR検査体制ではとうてい感染者を把握できておらず、実際の感染者は発表数を大幅に上回っているのではないだろうか。

2020-06-29
曽我 純

米国の新型コロナ感染者数は先週、過去最高を更新した。テキサス州やフロリダ州では入店制限を強化したため、経済は再び下降に向かうだろう。トランプ大統領の新型コロナへのルーズな対応が感染者数の増大を引き起こしており、トランプ大統領の政治責任が問われている。

2020-06-22
曽我 純

ボルトン前大統領補佐官(国家安全保障問題担当)は「トランプ氏が気にかけていたのは、再選ばかりで、長期的な思慮は片隅に追いやられている」(18日のABCインタビュー)と言うが、遠くから観察していても、トランプ大統領が選挙・株式至上主義者で大統領に相応しくないことはわかる。人種問題は未だに根深く、米国社会の日常生活のあらゆる場面に入り込んでいる。

2020-06-15
曽我 純

先週開催のFOMC声明は「雇用の最大化と物価安定の目標を達成する軌道に乗ったと確信するまで0.0~0.25%を維持すると予想する」と言う。どこの中央銀行も雇用と物価を最大の目標にしているが、日本など1980年代後半以降、物価が問題になることはほとんどなかった。物価が下落するデフレ期もあったが、最大でも2009年の前年比1.4%減であり、長期的に安定していたのだ。

2020-06-08
曽我 純

実体経済を尻目に株式は絶好調だ。先週末のナスダック総合は過去最高値に限りなく接近した。過去1ヵ月で11.4%の上昇である。株式が示すように、各国のなりふり構わぬ財政支出が功を奏し、この先、実体経済は回復基調を強めていくのだろうか。実体経済が回復するということは、極端に落ち込んだ消費支出が急速に上向いていくことでもある。

2020-06-01
曽我 純

米株の回復をみると新型コロナウイルスは収束したかのようだ。ナスダック総合は過去最高値まであと3.3%のところまで戻しており、前年比では27.3%増である。米株の力強い戻りによって主要国の株式も堅調である。日経平均株価も2月の高値まで9.2%のところまで戻している。米株の復調は株式だけでなく、商品相場にも波及しており、原油も30ドル台半ばまで上昇してきている。

2020-05-25
曽我 純

経済は戦後最大の収縮に見舞われているが、政治も国民から見放され立ち行かなくなろうとしている。最新の世論調査では内閣支持率は急落しており、安倍政権への不信は募っている。自民党内でもこの政権に同調していけば、泥船に乗っているのではないかという危機感が浮上しているのではないか。法律をかってに捻じ曲げ、自らが君主であるかのような振る舞いなど許されるべきことではない。

2020-05-18
曽我 純

株価の上昇は新型コロナウイルスの収束と世界経済の回復を暗示している。が、そのように事態が好転するだろうか。株式はあまりにも楽観的な動きを見せている。新型コロナウイルスの感染がこのまま落ち着くとは早計である。2008年の金融恐慌を上回る実体経済の落ち込みがそうたやすく元の状態に戻ることはない。

2020-05-11
曽我 純

4月の大半は岡山で過ごした。新幹線は1車両にがらがらの5人ほどであり、走らせるのがもったいと思った。国の言うことに素直に従う日本人の特性がよく現れている。岡山に着いたときは、岡山県の新型コロナウイルス感染者は20人にも満たず、いまでも死者はでていない。それでも東京のように自粛しているのだ。なにの根拠もなく、国の方針に従っているだけなのだ。思考停止状態といってもよいだろう。

2020-04-06
曽我 純

3月の米雇用統計によれば、非農業部門雇用者数は前月比70.1万人減少した。これは2009年3月以来11年ぶり減少幅である。普通、これほど急激に雇用が悪化することはなく、2008年の金融崩壊のときでも、最初の減少数は同3月の7.9万人であり、70万人を超えたのは8ヵ月後の11月であった。