異例の年約10万人の超過死亡が続く日本

投稿者 曽我純, 1月15日 午前9:37, 2024年

欧米の先週末主要株価は昨年末をやや下回っているが、日経平均株価は6.3%もの大幅高だ。これは、元日の能登地震によって、日銀がマイナス金利を継続する見方が支配的となったからだ。復興には相当の時間を要し、マイナス金利からプラス金利にするようなことは日銀には到底できないと踏んでいる。日銀の金融政策に変更がないことから今年に入り、為替も円安ドル高に振れている。マイナス金利の継続や円安が日本の株高を加速させているのだ。10年債利回りはやや低下している一方、これだけ日経平均株価が上昇しても株式配当利回りは2%を超えており、約1.5%pも株式配当利回りが債券利回りを上回っている。理論的には、株式と債券の裁定が働き双方の利回りが等しくなるまで株式が買われるか、債券が売られることになるだろう。だが、配当や債券を取り巻く環境は時間の経過とともに変化し、さらに揺れ動く期待の影響も受けるだろう。企業業績の変動は激しく、当期純利益が半減し、債券利回りが2%に向かっていくかもしれない。したがって、当面、金融政策に変化はないとしても、半年後、1年後にはどのような期待が形成されるかわからない。そうしたさまざまな期待が錯綜していることが、株式の配当利回りが債券利回りを大幅に上回っていながら、両者が等しくなる水準までの調整は難しいのである。だが、それにしても両者の隔たりは大きく、株式の上限は期待次第となるのではないか。

昨年の日経平均株価は前年比28.2%も上昇し、年間上昇率は2013年以来10年ぶりの高騰となり、過去10年の勝率は8勝2敗である。2023年の平均円ドル相場は141円42銭と前年よりも約10円の円安ドル高。日本のマイナス金利継続期待から140円~150円程度で推移するならば、為替による利益引き上げ効果は依然続くだろう。12月の『短観』によると2023年度の企業の想定円ドル相場は132円43銭であり、現状の140円台であれば相当の為替差益が発生しよう。

企業の仕入れ価格に近い企業物価指数は昨年11月、前年比0.3%まで伸びは鈍化している一方、消費者物価指数は2.8%と企業物価を2.5%p上回っている。つまり、企業は原材料等を安く仕入れ、製商品を高く売っているのだ。こうした仕入れ価格と販売価格の格差からも利益は押し上げられるだろう。

このように為替や価格に支えられ企業の業績は底堅く推移しているけれども、家計はまったくその恩恵を受けていない。昨年11月の総務省『家計調査』(二人以上の世帯)によれば、勤労者世帯の消費支出は前年比2.1%減少している。実収入と可処分所得が1.6%、1.0%それぞれ前年割れしているからだ。昨年5月以降、いずれも7カ月連続のマイナスであり、これだけ実収入と可処分所得が減少すれば、消費を絞らざるを得ない。世帯主と配偶者の収入はいずれもマイナスであり、昨年の春闘での賃上げ騒ぎは、なにだったのだろうか。

株価高騰などに揉み消されたのか、日本の死亡についてはほとんど取り上げられていない。昨年12月18日週号で指摘したが、昨年10月の『人口動態統計速報』によれば、昨年1月から10月までの死亡数は131万人、前年比1.6%増と引き続き高水準で推移している(2023年の死亡数は1月~10月までの前年比1.6%で試算)。2020年までの過去20年間のトレンドから上振れした状態が3年も続いているのだ。2020年までのトレンドを上回る超過死亡は2021年2.5万人、2022年9.8万人と指摘したが、2023年9.5万人と推計し、過去3年間では20万人を突破する。これほどの超過死亡は、ワクチンに起因するとしか考えられない。2011年3月の東日本大震災の死者(関連死を含む)と行方不明者2万2,215人に比較にならない規模であり、第2次世界大戦以来ということになる。これだけの規模の死亡が従来の死因(コロナ感染死を含む)以外の要因で亡くなっているのである。このような超過死亡が発生したことは、過去にはない。かつて経験したことのない死亡が起こっていながら、株式は沸き返っている。年間死亡数が10万人であれば、一日当たり273人であり、これだけの人が、何が原因なのかわからず、命を落としているのだ。死亡の急増とその持続について、厚生労働省は「見ざる聞かざる言わざる」なのである。

戦後の薬害事件はサリドマイド事件、スモン事件、エイズ事件等々、20件を下るまい。エイズ事件の反省から1999年8月、厚生労働省内に薬害根絶『誓いの碑』が建立され、悲惨な被害が二度と起こらないようにと誓った。だが、エイズ以降もC型肝炎事件、MMRワクチン事件、イレッサ事件など薬害は次から次へと起こり、留まるところを知らない。

薬は病人に限定されるけれども、ワクチンは万人に接種されるので、その安全性や有効性は薬よりも何倍も厳しい治験が要求される。だが、新型コロナワクチンは第3相の一部と第4相臨床試験が終わらないまま使われてしまった。ファイザー社は「安全性や有効性が明らかになるのは2023年5月」と言っていたが、いまだに明らかにしていない。

ファイザー社と購入国との間には①このワクチンは治験中であるため、すべての有害事象は購入国政府の責任となり、製薬会社はすべてのことに関して免責される。②訴訟になった場合は弁護費用を含めてすべて購入国が負担する。③たとえ納期が遅れて無効になったワクチンでも、購入契約分は買い取る義務がある。④すべての有害事象に関して10年間の守秘義務がある。たぶん、頑なに契約公開を拒否している日本政府は、ファイザー社とこのような購入契約書を交わしているのだろう。

万人に接種するワクチンを臨床試験も終わらないで使用するとは言語道断、過去の薬害などなかったように、情報も公開せず、いまだに国民にワクチン接種を進めているのだ。だから、感染者や感染死亡が止まらなく、医者もお手上げ、検査漬けで、病院を盥回しにされ、最後は病名不明で訳の分からないうちに亡くなることになるのだ。今回のパンデミックには米国防総省国防高等研究計画局が関与していたとの報道もある。日本では、ワクチンなどについても日米合同委員会が指揮しているのかもしれない。

新型コロナ感染死亡数(CD)の統計は『人口動態統計月報(概数)』に掲載されているが、最新の統計は昨年8月までだ。昨年1月から8月までのCDは27,973人と前年同期26,336人を上回っている。累計では2023年が上回っているが、1月を除けばほぼ2022年を下回っており、CDは減少傾向にあるといえる。ただ、総死亡数は前年を上回っており、CD以外の死亡が増加している可能性が高い。

新型コロナ禍下で海外の死亡数はどのように変化したのだろうか。まず、イギリスでは死亡数(イングランドとウェールズ)が2020年に前年比14.5%に急増したが、2021年、2022年は3.6%、1.6%それぞれ前年を下回った。2023年は0.7%増加し、2019年比でも9.5%増となっており、依然死亡数の水準は高い。

ドイツの死亡数は2020年、4.9%増加したが、2015年の6.5%を下回っており、イギリスや米国のような急増ではなかった。ただ、2021年、2022年も3.8%、4.1%それぞれ増加し、3年連続増となった。昨年は-4.3%と4年ぶりのマイナスとなり、増加に歯止めが掛かった。

米国の死亡統計は2021年までのものしか公表されておらず、最新の状況はわからないが、2020年の死亡数は前年比18.5%、52.8万人増へと一気に跳ね上がっている。2021年は前年比2.3%とさらに増加し、死亡トレンドは上方にシフトしたままの形になっている。おそらく超過死亡数はかなりに上ると考えられる。

2020から2023年までの4年間の死亡数を前年比でみると日本は2020年はマイナスだったが、2021年以降3年連続増である。ドイツは2022年まで3年連続増だったが、2023年は減少した。イギリスは2020年は増加したが、2021年、2022年はマイナスとなり、2023年はプラスとなった。注目すべきは、2023年まで3年連続で増加したのは日本だけだということである。

新型コロナ感染以前の2019年と2023年の死亡数を比較すると日本は15.4%増加しているが、ドイツは9.5%、イギリスは8.6%と日本を大幅に下回っていることがわかる。日本の死亡の拡大が突出しているのだ。なぜこのようなことが起きるのだろうか。原因はワクチン接種を日本では今も続けているからだろう。他の要因などどこにも見当たらない。2019年から2015年の4年間の死亡数は、日本の7.1%に対してドイツ0.22%、イギリス1.54%と高齢化によって日本の増加率が際立っている。この比較からドイツとイギリスも死亡は異常に増加しており、超過死亡が発生していることは明らかである。日本の死亡数増加率がパンデミック以前の2倍超に拡大していることからも超過死亡の勢いが衰えておらず、異常に多いことを裏付けている。地震のような見える被害は分かりやすいが、死亡数が多い少ないは、なかなか認知されないのかもしれない。だが、年10万人もの人が病名もはっきりせず、亡くなることは尋常ではないと分かるはずだが。

 

参考文献

井上正康、松田学「マスクを捨てよ、町へ出よう」、方丈社、2022年8月26日

井上正康「きょうから始めるコロナワクチン解毒17の方法」、方丈社、2023年12月11日

その他Web情報

曽我 純

そが じゅん
1949年、岡山県生まれ。
国学院大学大学院経済学研究科博士課程終了。
87年以降証券会社で経済・企業調査に従事。
「30年代の米資産減価と経済の長期停滞」、「景気に反応しない日本株」(『人間の経済』掲載)など多数