財務諸表

会社の経済状況を把握したいとき、貸借対照表と損益計算書をみます。この二つをあ わせて財務諸表と呼んでいます。貸借対照表は企業がどれくらいの資産をもっている かを表します。この数字はストックと呼ばれる性格のものです。それはいついつの時 点でいくらの資産があるかを示す数字です。つまり10年前に、100億の土地を もっていたといっても無意味です。例えば、3月末の数字で、10億の土地と株式を 資産としてもっている、そうした資産ストックを表すものとして貸借対照表がありま す。企業がある一定の期間にそれだけ利益をはじきだしたかをみるのは損益計算書で す。これは例えば1年間で1000万の利益とかいうようにフローの数字で表されま す。  貸借対照表には、中間決算期末日や本決算期末日の会社の資産、負債、資本が記載 されます。資産イコール負債プラス資本の関係が書かれているわけです。つまり貸借 対照表には、資産の部と負債及び資本の部があります。資産の部は、流動資産、固定 資産、繰延資産に分類できます。負債及び資本の部では、この流動資産は流動負債と 固定負債が対応し、固定資産には資本金、資本準備金が、繰延資産には利益準備金、 その他剰余金が対応します。会社の総資本は他人資本と自己資本からなりますが、他 人資本(株主以外から調達した資金)は負債に、自己資本は資本金や利益準備金など にあたります。  資産の部では会社がどんな資産をどれほど所有しているかがわかります。これをど のような資金で賄っているかを負債及び資本の部でみることができます。また資産は 流動資産や固定資産、繰延資産からなりますから、会社の資金の使い方がわかるとも いえます。 Morino,Eiichi

貨幣

むかし、お塩が交換手段として使われたことがあります。それはお塩が長持ちする し、どこでどう分けても質が均質だし、お金の役目を果たすには適任だったからで す。そして、そのお塩の価値はそのモノとしての直接の価値から推定されました。そ の後、稀少で耐久性のある銀や金のようなモノが交換手段として使われるようになり ました。銀や金の価値はモノとしての(例えば宝飾品として使われるような)価値 と、経済上の産出物の所有を要求しうる可能性をもつ交換手段としての特質があると いう、いわば象徴的価値ですが、それら二つから成り立っていました。今日では次の ようなものが貨幣と考えられています(経済の言葉では、貨幣供給量M1として定義さ れるものですが)。鋳貨、銀行券、預金通貨です。それから、今日では、利子を発生 させるようなコストのかかかる信用も交換手段と考えられていて、広い意味で貨幣と 見なされています(貨幣供給量、M2、M3といわれるもの)。今日の貨幣の価値はその 象徴的な価値からだけ成り立っています。つまり、その交換手段としての能力で、そ れは貨幣をモノやサービスの代価として受け入れるよう法的に強制されることで公的 に保証されているわけです。 Morino,Eiichi

相場には直物と先物があるそうですが違いは?

直物(じきもの)というのは売り買いの契約を結ぶのと代金の現金の引き渡しがほぼ 同時のものをいいます。ほぼといったのは例えば為替取引の場合であれば、実際の円 とドルの受け渡しが翌々日(2営業日後)までに行われればよいからです。ところが 先物は売り買いの契約がなされて翌々日にあたる直物取引の受渡日を起算日として、 代金の受け渡しが1か月後であれば1か月先物といい、3か月先であれば、3か月先 物というわけです。先物取引の受渡日を応当日といっています。 Morino,Eiichi

PER

ピーイーアールとはPrice Earnings Ratioの略で、株価収益率ともいいます。株価を 判断するさい、その企業の収益力からみて割高になるまで買われすぎているかそうで ないかをみるさいに使われます。PERが高ければ収益のわりには株価が割高であるわ けです。PERはしばしば各種銘柄や業種平均、市場平均と比較するような相対評価の さいに使用されます。 Morino,Eiichi

GDP

じーでぃーぴーとはGross Domestic Productを略したもので国内総生産の意味です。 一国で製造された製品で売れたモノがそれです。販売者から見て売れたモノは購買者 からみれば買ったモノです。買った側からみたとき、同じことを国内総支出といいま す。つまり国内総生産と国内総支出は同じ大きさのものです。ところがより正確にい いますと、ある製品を購入するところは家計や企業、国ばかりでなく外国もありま す。モノを売る、つまり供給の側から考えると、国内総生産ばかりか外国から輸入し たモノもあります。モノを買う側からみると外国が購入してくれる(輸出)というこ ともあります。国全体で考えますと、国内総生産に輸入をプラスしたものが国内の需 要に輸出を足したものにイコールになる関係がなりたっています。そこで国内総生産 は国内需要(内需)に輸出をプラスし輸入をマイナスした額になり、この額は国内総 支出でもあるということになります。 Morino,Eiichi

ストックとフロー

経済活動は日夜休みなくなされ、いろいろな種類の値打ちが創造されています。この 値打ちは経済活動の量として、たとえば企業の在庫量や生産に使われる資本財の量、 企業が抱える負債額、銀行の不良債権の残高、国の借金の残高などであったりしま す。これらの額は経済活動の積み重ねによる蓄積された量です。経済活動をとらえる 場合、こうした累積してきた額を、ある時点で、どれくらいの額なのかとらえてみる 必要があります。これをストック量と呼んでいます。また、ある期間をとってみて、 このストック量がどれくらい変化したかをとらえることもできます。これをフロー量 と呼んでいます。二つとも、経済活動をみるさいに重要な指標とされます。 Morino,Eiichi

PBR(ピービーアール)

株価純資産倍率のこと。株価の時価総額が会計上の解散価値(株主資本)の何倍ある かを示す指標。つまり会社が解散したとして、会計上計算できる1株当たりの株主資 本(純資産)で、時価総額を割って算出する。これが1倍を割り込んでいるような ら、その会社の株価は解散価値より安くなっている。 Morino,Eiichi

電子商取引

インターネットの普及で個人や企業の電子取引が拡大しています。流通ビジネスで大 きな変化が起きているわけですが、この取引は取引の主体の違いによって次のように 分けられます。企業間の取引はビジネスとビジネスですから、BtoB(ビーツー ビー)、企業対消費者の場合は、ビジネス対消費者ですからBtoC(ビーツーシー)、 個人間の取引は消費者対消費者ですからCtoC(シーツーシー)といわれます。つまり BtoBといえば企業間で生産に必要な資材や製品を取引することをいうわけです。イン ターネット利用者がネットを利用して商品を買う場合はBtoCですね。ネットオーク ションのような個人間の取引をネット上でする場合は、CtoCというわけです。こうし た電子商取引は市場規模が拡大すると期待されています。 Morino,Eiichi

株主の権利

株主は部分的ではあっても株式会社の所有者ですから、会社でいちばん強い権限を もっています。株主総会が株式会社の最高意思決定機関で、株式会社を経営し、運営 する取締役や会社の業務に不正がないかどうか監査する監査役を任命します。また会 社があげた利益の処分を決定します。  株主総会の議決は多数決で決まりますが、株主一人一票で投票して決まるわけでは なく、株数に応じて決定されます。ですから会社の株式を多数保有する大株主は経営 陣を自分の意思で決定できるわけです。このことは株主の権利の基本が経営に参加す る権利にあることを示しています。  また、株式は持ち分に応じた会社の所有権を表します。その所有権の対象には会社 が保有する有形固定資産である土地や設備、さらには無形の資産である営業権など会 社資産すべてが含まれます。そこで、株主は不幸にも会社運営が失敗し解散となった 場合には負債を返済した後の残余財産分配請求の権利をもっています。  株主にとって関心の高い権利に、会社の利益を配当として受ける権利があります。 これは決算して算出した税引後利益の一定割合(配当性行)を配当として受け取る権 利です。投資家は配当総額を発行済み株式数で割った額(一株当たり配当)を投資の 目安の一つにします。株式市場で、多くの投資家が会社を判断するさい、会社がどれ くらいの資産をもつか(残余財産分配請求がどれだけできるか)、どれくらい利益を 配当する力量があるか(利益配当請求権)が重視されます。そして投資家は他の投資 家たちがどのように判断し株価がどう動くかを自分なりに予測し、株式を買ったり 売ったりするわけです。  貯蓄された資金は会社の部分的な所有権を入手することに使われ、社会にとって有 用な使われ方をします。投資家は投資を通して社会に参加しているわけです。なぜな ら株式会社は広く社会から資金を集め経済社会を支えているからです。貯蓄された資 産を株式市場で取引され、価値が変動する株式に変えて、値上がり益を求めるばかり が株式購入ではないことは心得ておくべき大事なことでしょう。 Morino,Eiichi

株式市場

 一般に市場ではモノやサービスを売り買いします。株式市場は当然、株式を売買し ますが、株式とはなんでしょう。株式は有価証券の一部です。価値のある証券ですか ら、価値物の所有権を表している紙で、権利や所有権を表象しているわけです。この 証書は表す価値額が大きいとき小口化した証券に分割されます。これも有価証券で す。小口化されると売買しやすくなり、証券の流動性が高くなります。これは証券保 有者にすれば、現金が必要なときにいつでも換金できることを意味します。市場があ ることで証券はきわめて現金に近い性格をもつわけです。  株式も会社の持ち分、つまり株式会社の所有権を小口化した証券で、市場で売買さ れます。多くの市場参加者が株式を売買していますから、価格が形作られ、値段は 日々、変動します。人は売り買いを通して値上がり益を得たり損失を被ったりしま す。投資家は投資の一手法として株式を購入しますが、基本は株式を発行している会 社の所有権を一部分購入し、会社の部分的な持ち主になっているわけです。 Morino,Eiichi