曽我 純:
8日、円ドル相場は突然2円も円高ドル安に振れ、2月半ば以来の92円台をつけた。
6月の米雇用統計が予想以上に悪かったことから、米景気後退が長期化し、米国の金利低
下観測が強まったからだ。3ヵ月物ドル金利は、1ヵ月で0.13%と円金利(0.05%)よりも低下幅は大きく、日米の短期金利差は著しく小さくなり、接近してきた。長期金利も米名目GDPの前年割れが続くようであれば、再び、2%台の水準を目指すことになろう。ユ
ーロ3ヵ月物の金利は先週9日、1%を下回り、日米欧の短期金利はすべて1%未満とな
った。ユーロ短期金利は1ヵ月で0.3%の大幅な下落となり、下落幅は日米を上回り、ユーロ圏経済の深刻さを裏付けている。このように、ユーロ短期金利の下げ足が速いことから、ドルユーロ相場の変化率は小さい。PDFを読む