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  • THE WEEKLY MARKET LETTER
週刊マーケットレターThe weekly market letter:Soga,Jun


 

米住宅不況を糊塗するにすぎない金融安定化策 2008-07-27

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週初のSECの空売り規制から26日の米モーゲージ金融会社支援・低利の借り換えのための3,000億ドル債務保証策の上院可決まで、先週、米当局は金融安定化策の策定に明け暮れた。それでも、NYダウが週間で下落したのは、ガイトナーNY連銀総裁がモーゲージ金融会社について「未来に対して根底から再検討がなされなければならない」(24日)といみじくも指摘したように、今回の措置は一時的に傷口を塞ぐ程度の効果しか期待できな いからではないか。

景気、物価のどっち付かずのFRBの姿勢 2008-07-20

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米モーゲージ金融会社の動揺により売り込まれていた金融セクターが、ウェルズ・ファ ーゴの予想を上回る業績や原油価格の急落等を好感し、大幅に反発、NYダウは3日連続 の上げとなった。ただ、空売り規制強化策が浮上したことによる買戻しの影響が大きく、 米株式の反発は一時的なものとなろう。

米住宅バブル破裂によりモーゲージ金融会社崖っ縁 2008-07-13

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米住宅バブルの破裂がモーゲージ金融会社を揺さぶっている。この大波は米国内にとど まらず、世界の公的、民間金融機関にも波及するだろう。まともに大波を受け、死に体状 態にあるのがFannie MaeとFreddie Macの政府支援企業である。2社の株価は週末の11日、 一時前日から約50%も下落した。終値は戻したものの、Fannie Maeは昨年来高値の14.5% Freddie Macは11.5%の水準にあり、いつ破産してもおかしくない状態である。

大恐慌を上回る米住宅価格の下落 2008-07-06

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原油価格はまさに天井知らずの勢いであり、とうてい説明できるような価格ではない。 米国や日本の景気はすでに後退しているなど、世界的に経済は大幅にスローダウンしつつ あり、今後、原油をはじめとする資源の需要は減退するだろう。これまで世界の景気循環 と資源価格は後者が遅行する形で変動していた。商品市況は景気にすなおに着いていって いたのである。いつまでも景気に逆行する状態が続くことはなく、年内には資源バブルは 崩壊するだろう。

エンロン破綻を髣髴させる米金融株の動き 2008-06-30

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数えきれないほどのSPC(特別目的会社)を舞台に、粉飾決算を繰り返したことでエンロンは破綻(01年12月)したが、その教訓が活かされぬまま米国はかつてない不動産不況に陥った。米金融機関は連結のバランスシートに乗らない巨額の資産を保有しており、エンロンの二の舞にならないとも限らない。簿外の巨額な資産を連結に加えなければ、金融機関の財務の実態は雲をつかむようなものだ。さまざまな証券化商品も多くは簿外で運用されており、いまだにその全貌を_んでいない。こうした簿外帳簿を認め、巨大金融機 関を甘やかしてきた米財務会計基準審議会やSECの罪は重い。

米実体経済を蝕む不動産不況 2008-06-22

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金融機関の損失拡大懸念に戦き、NYダウは1万2,000ドルを割り、3月10日以来の低い水準に下落した。週末ベースでは06年9月第4週以来ということになる。株価は5月 第3週まで約2ヵ月戻していたが、米不動産不況の悪化や原油価格の高騰などを無視する回復であっただけに、まともな値上りではなかった。

米国経済の傷は深くドル高は持続せず 2008-06-15

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ポールソン米財務長官の「介入を検討対象から排除しない」との発言等によって、ドル は主要通貨に対して大幅に上昇した。対円でも1ドル=108円台と今年1月以来の円安ド ル高となった。ただ、このまま円安ドル高が持続するかといえば、ドルの戻りは一時的、 限定的であり、円、ユーロ売りが一巡すれば、再びドル安に向かうだろう。米国の実体経 済は不動産バブルが弾けつつある段階にあり、不動産市況底打ちの時期は来年以降になる 可能性が高く、景気もそれまでは不況の状態から抜け出せないからだ。

世界経済を混乱させる原油市場の暴走 2008-06-08

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5月の米雇用統計の悪化に原油価格の急騰が加わりNYダウは急落した。バーナンキFRB 議長は政策金利を現状にとどめるような発言をしたが、米景気の予想を上回る悪化が、そ うともいえない状況を作り出している。一方、欧州中央銀行のトリシェ総裁は利上げも辞 さないとの姿勢を示し、ユーロの短期金利は5%近くまで上昇したことから、ユーロドル との金利差は拡大、ユーロ高・ドル安が進行した。

米消費者心理を冷やし景気後退を長引かせる原油高 2008-05-25

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原油価格は毎週、最高値を更新する異常な値上りをみせている。原油急騰により、NY ダウは4月上旬以来の低い水準に下落した。米債券相場は物価よりも景気懸念が気掛りで あり、3%台後半で推移している。原油高騰は消費者マインドを一層冷やし、減税効果を 台無しにしてしまい、米国経済を深刻な状態に追い込むだろう。5月のミシガン大学消費 者センチメント指数は59.1と1980年6月以来、約28年ぶりの悪化となったが、このよう な原油高が続けば、消費者心理の悪化に歯止めは掛からず、車は売れず、不動産市場もさ らに落ち込み、米景気後退の長期化は避けられないのではないか。

需要低迷で米消費者物価落ち着く 2008-05-18

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原油価格は週末ベースで過去最高を更新、前年比では約2倍に上昇した。CRB指数も過 去最高値近辺にあり、世界的な資源高は青天井の様相を呈している。しかも、OECD景気 先行指数が示すように、世界景気減速のさ中の上昇というこれまでの経済法則が通用しな い値上りである。

予想外に落ち着いている米物価 2008-05-14

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欧米で金融不安が蒸し返したことから、主要国の株式は敬遠され、資金は債券市場に流 入した。信用不安の元凶になっている欧米の不動産価格の下落は、いつ底入れするのかだ れもわからない。不動産価格が下落している間、企業や家計のバランスシートは痛み続け、 信用不安は和らぐことはないだろう。信用不安の問題が燻り続けているというのに、先週 末のNYダウは昨年末から3.9%低下しているだけあり、しぶとい動きをみせている。

FRBの本音は物価のほどよい上昇 2008-04-20

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原油価格は最高値を更新、CRB指数も最高値近くに上昇したが、NYダウは反発、1月 上旬以来の水準に戻った。週末、1−3月期のシティーグループの決算が発表されたが、 純損失額が51.1億ドルと昨年10-12月期の98.3億ドルから大幅に減少し、サブプライム問 題がやや下火になったこと、その他企業の決算内容が予想を上回ったことなどが好感され たからだ。ただ、各種経済指標によると、米実体経済は厳しさが増しており、それが投資 家心理を神経質にさせている。商いはそれほど膨らまず、多くの投資家は様子見姿勢を変 えていない。

モーゲージで苦しむ米民間・政府系金融機関 2008-04-14

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米消費者心理は急速に悪化している。4月のミシガン大学消費者センチメント指数は63.2 と過去3ヵ月で17.3ポイントの急落となり、1982年以来26年ぶりの低い水準に落ち込ん だ。米家計保有の不動産は07年末、20.1兆ドル(FRB)と07年9月末から0.17兆ドルの減 少だが、最近の住宅価格は前年比2桁の減少となり、それをそのまま当てはめるならば約 2兆ドルの不動産の減価が発生していることになる。これほどの価値が失われていれば、 米家計の不安は募り、消費支出を絞る行動にでるのは当然だ。住宅着工件数の減少は止ら ず、いつ底入れするかわからない不安に脅えながら、米国の家計は護りの姿勢を強めてい る。

減益率拡大中の株価の行方 2008-04-06

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日経平均株価は前週末比3週連続のプラスだが、あくまでも一時的な戻しであり、近々、 収益面から売り込まれる可能性が高い。株価を決める最大の材料である収益を株式市場は は甘くみている。これから07年度の業績が発表されるが、下方修正されるだけでなく、08 年度の収益見通しは、株式市場をさらに悲観的にさせることになるだろう。
企業収益は下振れしつつあり、どのあたりが底になるのか、まだそれを見極めることは できない。特に、米国の不動産不況の根は深く、立ち直るには少なくとも数年は要し、そ の間、世界経済に負の効果を及ぼし続けるだろう。不動産不況がマネー経済だけでなく、 実体経済にもあらわれている。3月の米非農業部門雇用者数は前月比8万人減と3ヵ月連 続の減少となり、米景気は後退しつつあるといってよいだろう。

実質ベースでは前年比1%台に低下した米消費支出 2008-03-31

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日経平均株価は2週連続して回復したが、1万2,000円台を抜け出すことができず、株 式市場は依然厳しい状態に置かれていることに間違いない。欧米金融市場の混乱は一層深 まっており、資金の流れは詰まり気味だ。3月第3週の外人売り越し額は第2週に比べれ ば縮小したが、欧米金融市場の混迷に収拾がつかなければ、日本株を買い増すことはでき ないように思う。

3月第2週の外人の日本株売り急増、週間約1兆円と過去2番目の規模 2008-03-23

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3月第2週、日経平均株価は1万1,000円台に下落したが、財務省の統計によると、同 週の外人売り越し額は9,930億円と1987年10月第3週のブラックマンデーに次ぐ過去2 番目の売り越しとなり、外人の投売りにより値崩れしたことがわかった。1月は1,063億 円の売り越しと小康状態を保ったが、3月の外人売り越し額は第2週までに、すでに1兆 4,103億円に達しており、02年2月以来の規模の売り越しになりそうだ。

米国経済を押し潰す14.5兆ドルのモーゲージ残高 2008-03-16

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それにしても急激な円高ドル安である、週末には一時98円台を付け95年10月以来12 年半ぶりの円高ドル安となった。週間でも3円55銭上昇し、05年12月の円高水準を超え たことから、円高ドル安がさらに進行するとみておいたほうがよい。対ユーロでもドルは 売られ、最安値をつけた。ドル実効相場(MAJOR CURRENCY、MAR73=100)は14日、69.6 と最安値を更新、昨年末から5%も下落した。
なぜこれほどドルは激しく売られるのだろうか。通貨はその国の政治、経済、軍事など の総合力を反映したものであるが、特に、米不動産不況が底無し沼のような状態に陥り、 過去にない深くて長い不況を予想させること、政治もブッシュ政権がレイムダックの様相 を呈し、リーダーシップ欠如となっており、深刻な不況に対して、有効な策を打ち出せないこと、などがドル信認の低下に繋がっているのだと思う。日本の政治、経済も同様の径 路を辿っているが、米国経済がより深刻なことに加えて、これまで超低金利で調達していた円の返還が円高を招いているとも考えられる。

米国の景気後退の確度高まる 2008-03-09

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米国経済は今年1月から景気後退に入ったようだ。週末発表の2月の米雇用統計による と、非農業部門雇用者は前月比-6.3万人と2ヵ月連続の前月比減となった。過去の米景気 後退期と非農業部門雇用者の関係をみると、非農業部門雇用者の前月比の変化が、景気の 山から谷への転換を示している。前月比の値がプラスからマイナスに変わった近辺が景気 の変わり目と判断してよい。90年代最初の景気のピークである90年7月には同月の非農 業部門雇用者がマイナスに変わり、次のITバブル崩壊による後退でも前回同様景気のピー クである01年3月に前月比減となり、減少数が最大になる辺りで景気は底打ちしている。

米景況感悪化しドル売り加速 2008-03-03

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2月27日、28日のバーナンキFRB議長の議会証言や各種経済指標の発表によって、米 景気への不安が一段高まり、資金は株式から米債や商品へ流れた。米債券利回りは3.51% と03年6月以来約5年4ヵ月振りの水準に、TB3ヵ月物は1%台に低下し、CRB指数は 過去最高値を更新した。
米景気悪化や利下げ観測が強まり、主要通貨に対してドルは売られ、対ユーロでは最安 値を付けた。3ヵ月前には3ヵ月物の金利は米がユーロを上回っていたが、それが逆転し、 今ではユーロが米よりも1.3ポイントほど高い。景気重視の立場から米政策金利はまだ引 き下げられるけれども、ユーロは現状で推移する可能性が高く、短期金利差は拡大し、ユ ーロ高は持続する見通しである。

投機マネーに翻弄される実体経済 2008-02-24

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原油がはじめてバレル100ドルを超え、金も過去最高を更新するなど、資源高に拍車が 掛かっている。米住宅不況がいつ終わるとも分からず、信用不安が強まったり弱まったり している不安定ななかで、資源価格の高騰が目立つ。株式は信用状態を無視できず、それ に頭を抑えられ、債券は資源高による価格上昇懸念が上昇を立ち塞いでいる。

外需と設備投資に依存し、「構造問題」を御座なりにしてきた日本経済 2008-02-17

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先週、昨年10-12月期の主要国のGDPが出揃ったが、それによれば、実質GDPは日本 が前期比0.9%と最も高く、次がユーロ圏の0.4%、米国は0.2%に過ぎなかった。日本の経 済成長率は相対的に高い伸びをみせたが、昨年高値からの株式の下落率はトップである。
実体経済がほかの国に比べて悪くないのに、これほど売られるとはどういうことなのだろ うか。08年は景気が悪化し、日本の成長率が大幅に低下すると読んでいるからだろうか。
それにしても、住宅バブル崩壊の経済への影響がいまだ_めない米国が日本の株価よりも 下落率が小さいのは不思議だ。

米国の景況悪化、非製造業に広がり不安募る 2008-02-11

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ショッキングな内容の経済指標の発表によって、先週も米株式市場は揺れた。1月のISM 製造業景況指数は50.7%と前月を上回ったが、米国経済の主力である非製造業は41.9%、 前月比12.5ポイントも急低下し、03年3月以来58ヵ月ぶりの低い数字となった。2月1 日の雇用統計以上にISM非製造業景況指数の株式市場に与えた影響は大きかった。景気悪 化のシグナルが続けざまにでたことに、非製造業という米国経済の大半を占める部門が冷 え込みつつあることに戦いたからだ。

米景気後退を示唆する雇用統計 2008-02-03

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FRBは1月30日にも政策金利を0.5%下げ、1週間あまりのうちに計1.25%というこれ までにない異例の利下げを行った。昨年8月の5.25%から3.0%へと5ヵ月で2.25%低下し たが、前回、ITバブル後の利下げに比べてみると、必ずしも引き下げが速いわけではない。 むしろ前回のときは、ピークから5ヵ月で2.5%も引き下げており、今回のケースを上回っ ている。
「金融市場はまだかなりの緊張状態にある」とFOMCの声明で述べているように、FRB は金融市場が安定するまで利下げを遂行する姿勢を示した。次回のFOMCは3月18日、 その次は4月29、30日だが、足元の実体経済の悪化などから予測すると、4月末までに 政策金利は2.5%に引き下げられる公算が大きい。

株価を歪めている甘い収益見通し 2008-01-27

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突然の米大幅利下げや日経平均株価の1万2,000円台への急落等あわただしい1週間で あった。週末には1万3,629円まで戻したけれども、このまま回復する経済環境ではなく、 底値がどの程度になるのか、だれもわからない。ただいえることは、いまの収益見通しが 甘く、株価収益率(株価/1株当たり利益)が低下したからといって、割安とはいえない。

実体経済から掛け離れた日本の株式市場 2008-01-21

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日本株の下げ幅が大きいのは、日本経済の悪化に加えて、株式売買代金が異常に膨らみ、 株式がバブル化していたからである。07年の東証1部年間売買代金(1日当たり)は3兆 円、前年を15.5%上回った。これで売買代金は4年連続して過去最高を更新、89年のバブ ルピーク時に比べて2.3倍の規模に拡大した。80年代には7年連続増を記録したが、今回 の5年連続はそれに次ぐ。90年代の売買代金は一時2,380億円(92年)まで減少し、その 後も3,000億円台が続くといういまから考えると、信じられないような惨憺たる有様であ った。それが99年には7,260億円、前年比87.1%増に回復した。99年2月のゼロ金利、同 3月の有価証券取引税廃止、同10月には株式手数料の自由化といった金融税制面の措置 によって、株式売買が活発になった。これにはIT銘柄のバブル化も寄与しているが、売買 代金は02年に減少しただけで、その後は5年連続で増加し続けた。ゼロ金利の長期化、03 年1月に導入された株式譲渡益課税の軽減措置、さらに小泉政権が掲げたスローガン「貯蓄から投資」などが株式売買代金増に拍車を掛けたのである。

日本の景気が欧米よりも悪化していることが株価下落幅を拡大 2008-01-13

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先週末の日経平均株価は昨年末比、7.8%の下落だ。NYダウの同-5.0%を上回り、日本株 の下落率が大きくなっている。
昨年7月の高値からは22.7%もの大幅な下げとなっており、 どこまで下がるのかわからない不安が広がっている。日本株が主要国のなかでもっとも売 り込まれているのは、日本の景気の悪さが突出しているからである。OECDが先週末発表 した景気先行指数によると、OECD全体では前月比-0.5%と昨年6月以来、6ヵ月連続の低 下となり、世界景気の減速を示している。日本は-0.2%と2ヵ月ぶりのマイナスで、しかも 全体に比べれば減少率は小幅にとどまっているが、昨年6月から9月にかけての減少率が 大きく、前年比では-6.3%となり、OECD全体の-2.2%を大きく上回っている。住宅不況で 苦しんでいる米国は前年比-1.5%とEU(-2.3%)よりもマイナス幅は小さく意外な感じがす る。9月の日本の指数は-6.7%まで落ち込み、前回のIT不況を上回り、98年8月以来の落 ち込みとなった。IT不況では景気先行指数の前年比減少率が最大になったのは、景気の谷 の2ヵ月前である。99年1月の谷では先行指数が8ヵ月先行するといった具合に先行の程 度は異なっているが、ここまで悪化してくると、日本はあきらかに景気後退に陥りつつあ るといえる。このように、米、EUに比べて日本の景気が悪いことが、日本株の下落率が 大きくなっている理由なのである。

プロフィール
曽我純イメージ

曽我 純(Soga,Jun)

1949年、岡山県生まれ。
国学院大学大学院経済学研究科博士課程終了。

87年以降証券会社で経済・企業調査に従事。

「30年代の米資産減価と経済の長期停滞」、「景気に反応しない日本株」(『人間の経済』掲載)など多数

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