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地域通貨つながり

:: Morino,Eiichi

要約
スウェーデンのJAK(Jord Arbete Kapital 土地、労働、資本)
銀行は利子とは無関係に機能する、非宗教的な、政治的には中
立な貯蓄-貸付協同組合である。貯蓄にはいかなる利子も支払わ
れず、貸付には管理コストのみが必要である。スウェーデンで
のJAK銀行はデンマークにおけるJ.A.K銀行を参考に1965年に
設立され、今ではおよそ18,000人の会員から成り立っている。

1997年12月、JAK は銀行業務の認可を受けた。銀行となり、
融資を受ける前に必要な事前の貯蓄が預金保険の対象となった。

JAKが主張しているのは利子をとることが安定した経済にとって有害
であるということだ。すなわち、利子は失業やインフレ、環境破壊を
これらが結合したかたちで引き起こすものである。

利子は長期的には貧者から富者へと貨幣を移転させる。利利子はしばし
ば、短期に収益を上げる大規模プロジェクトに有利にはたらく。

JAKの最終的な目標は経済上のツールとしての利子の廃止であり、これを
より害のないものへ置き換えてしまうことである。こうした目的を達成す
るために、JAK は2つの活動領域に取り組む。
イデオロギ次元。− 利子をとることが経済や社会全体、環境に有害な効
果をもっていることをひろめ、代替案を提起する。
 実践次元、− 利子とは無縁な融資が可能であるばかりでなく、重い借入
にかかる金利に苦しむ人々を解放する手助けともなることがたいへん貴重
でもあることを示すために、金利と無縁な貯蓄-貸付を行う。

これまで、JAKの無利子貯蓄貸付モデルは、もっぱら住宅を購入しようとす
る消費者(会員の90%)にアッピールしてきた。
このシステムを利用している企業はごく僅かである。
これは、融資が許可される前に貯蓄が必要とされることによっている。
概して、将来性のある企業は事業計画を実施するのに資金を必要とする
が、1-2年待つ余裕がないのが実際であるから。

JAKは失業に対する積極的な効果を持っているが、それは間接的な効果に
すぎない。JAKが利子負担から多くの人々を解放するほどに、多くの資金
が商品やサービスの購入に充てられることになる。このことは事業により
多くの人々を雇用するよう刺激を与えることになる。

そこで、特に、事業への資金貸付への志向をもつイスラム諸国で広範に活
用されている無利子で収益や損失を分かち合う貸付手法を導入する計画が
ある。これは失業に対するより大きい、そしていっそう直接の効果を持つ
であろうが、いまのところまだ計画段階である。

背景

JAKが主張するのは利子をとるということが
経済の不安定性を引き起こすということだ。
利子が未使用資金を循環させるのに有用な機
能を果たすことは認められる。けれども数多
くの否定的な影響がある(詳細はマルグリッ
ト・ ケネディの「金利ともインフレとも無縁
な貨幣」を参照)すなわち長期には、利子は貧
者から富者へと貨幣を移転させるのだ。借り手
は短期には利益を得るが、最終的には、貸し手
に当初借り入れたのよりはるかに多くの貨幣を
払い戻さなくてはならない。商品やサービスに
は価格のおよそ30-50%にのぼる利子負担分
が隠されているのだ。これは裕福な者たちによ
る国民への間接的な課税だ。

利子は短期の配慮に有利にはたらく。利子率を上
回る収益率をもたらすプロジェクトのみが投資さ
れるに値する。このことは大規模なプロジェクト
を過大に評価しすぎることになる。つまり、ショッ
ピングセンター、高速道路の新規建設、核施設な
どだ。あるいはまた、長期に、低収益しか上げな
いプロジェクト(すなわち代替エネルギーやエコ
ロジカルな農業、数多くの小規模プロジェクト)を
犠牲にして有限の自然資源を使う短期に高収益をあ
げるような事業を重視させることになる。実質利子
率が高ければ高いほど、プロジェクトからあがる収
益が高ければ高いほど、投資されるべき価値がある
というわけだ。利子は一定の組み合わせで失業やイ
ンフレ、環境破壊を引き起こしている。利子率の上
昇は融資を受けて展開されるあらゆる事業にとって
資本コストが上昇することを意味する。金融上の負荷
が増加するのを抑えるには(他の事情にして等しけれ
ば)、事業は、労働コストをカットするか(つまり、
失業を悪化させる)あるいは価格を引き上げるか(つ
まりインフレ)、それとも同じコストでいっそうの産
出高を効率的にあげようとするか(これは自然資源の枯
渇を加速させるし、環境に対する負荷を増加させる)し
なければならなくなる。考慮されるべき別の側面は利子
率が高くなるほど、それだけいっそう人々は、仕事が経
済的に成り立つために、生産的である必要が出てくると
いうことだ。誰でもが等しく生産的であるわけではない
ので、高金利は生産的な仕事から多くの人々を除外する
傾向をもつであろう。
したがって、JAKの最終的な目標は利子をより無害なもの
にし、他のものに置き換えることにある。

デンマーク におけるJ.A.K.

JAKの歴史は1930年代の大恐慌の時期に
デンマークで始まった。多くの農場が通貨
の不足と当時支配的であった高金利が原因
で破産していた。いくつかの農場がクリス
チャン・クリスチャンセン(Kristian Kristiansen)
の指導のもと結集して、1931年に協同生
産組合Jord Arbejde Kapital(土地、労働、資本
−古典派経済学の3支柱である)J.A.K を設立
した。

J.A.K.は利子をとることが、結果的にインフレと
高失業率、経済の不安定の主要な原因であると考
えた。J.A.K.は利子とは無縁な3つのプロジェク
トから開始された。その考えが完璧な理論ではな
いにしても、完全に実行しうるものであることを
証明するためにである。その最初のプロジェクト
は Sonderjyllandにおける無利子地域通貨の発行
であった。この紙券は国民通貨とは対照的に実質
的な富(農場という不動産)によって担保され、
これは現金に飢えた人々に熱狂的に受け入れられ
た。少なくともJ.A.K 通貨はデンマークの紙券流通
量の1.5%に達したのである! しかし、デンマー
ク政府はこれを脅威とみて、1933年にこの実験
を禁止した。


次の実験が1934年に開始された。
それは無利子の貯蓄貸付システム( andelskassen )
であった。利子をとらないで貯蓄を集めることで、
銀行からの貸付に高いコストを支払ってきた参加者
たちに、無利子で貸付を提供することが可能となっ
た。この試みもたいへんな支持を受けた。しかし、
このシステムにあったいくつか欠陥が、メディアや
当局の強い反対とあいまってandelskasseを、193
8年、倒産へと導いた。

そして3番目の実験が1934年に開始された。それ
は今ならば、LETSと呼ばれるであろうシステムで、そ
れによってメンバーが現金無しで商品およびサービス
をお互いに交換する無利子の当座預金システム、ない
しクリアリングハウスのシステムであった。この口座
は単に、口座にある資金の多寡を調節することでシス
テムで使われていない資金が会員に低コストで貸し出
されたのである。
(ついでにいうと、この経験は、スイスで大いに成功
した事業であるWIRというバーター交換システムに主要
なヒントを与えたのである)
この実験さえ1935年にデンマーク当局によって禁
止された。

1944年に、J.A.K は別の規則に立った無利子の貯蓄
貸付システムを新たに開始した。そしてそれは着実に成
長していった。1958年、J.A.Kは開始から10間の急
速な成長で、銀行として認可された。その最盛期、J.A.K
銀行はデンマークで大銀行、トップ20のなかにあった。

このシステムは貯蓄の3.2倍の貸付を約束した。例えば、
2年間、月あたり1.000DAK を貯蓄すれば、結果的に
24,000 DAKの貯蓄をすることになる。この貯蓄は引き
出すことも出来るし、2年超の返済期間で77,800DAK
を借り入れることもできる。これは、受託した資金が年35
%以上の増加率を示した時は、たいへん満足に働いた。
しかしながら、1968年その増加率は低下した。それは恐
らく高いインフレ率のためであった。しかしシステムにはい
かなる変更も加えられず、手遅れとなることとなった。融資
要求に応えることは次第に難しくなった。準備金が致命的な
レベルにまで減少したからである。そして理事会は1973
年に Bikuben Bank と合併すること以外にいかなる選択肢も
ない状態にあることを認識せざるをえなかった。

だが、これで終わりではなかったのだ。その後程なくして、多
くのJ.A.K会員が中央集権化された銀行よりどちらかと言うと、
他に依存しない地域の預金貸付協同組合( andelskasser )のか
たちで、新たに事業を開始したのである。96年6月30日の時
点で株主は6,574人を数え、20か所で運営されている。もっ
ぱら広報を担当する中央組織が一つあり、そこは900人の会員
を有している。

20のデンマークJAK貯蓄貸付組合の財務状況。
96年6月30日現在、(単位DAKM)
残高 448.5
預金288.1(うち無利息 162.6)
融資253.0(うち無利息、113.0)
自己資本36.9

スウェーデンにおけるJAK

草創期
50年代及び60年代初期、デンマークに
おけるJ.A.Kの理念と成功がスウェーデン
でかなりの注目を集めた。そしてJ.A.Kシス
テムを開始しようとの関心が高まった。数年
間の会議と討議を経て、Jord Arbete Kapital
−Riksforening for ekonomisk frigorelse
(土地、労働、資本--経済解放のための国民協
会)が非営利組織として1965年に登録され
た。デンマークにおけるのと同様に、その主要
な目的は利子-債務の重荷から人々を救済する
ことにあったし、いまでもそうである。それは
相互的な協同と利子に対する代替案を広く知ら
せることを通して実行されてきた。

最初の預金受け入れが1967年に始まり、最
初の貸付が1970年に実行された。この組織
の成長は初めから非常にゆっくりとしたものだっ
たが、1980年代の後半頃になって初めて、
このシステムは本当の成功を収めることになった。

(図表をメイルで送付できないので、言葉で説明
します。[森野])
[会員数は、1981年から1991年まで5000
人の規模に向かって漸増してきたが、1991年か
ら会員数のピークを記録した1993年の間に、
4万人近い規模まで急伸した。その後、1997年
までの4年間で2万人台の会員規模に落ち着いてき
ている。


貯蓄-貸付システムの進化

年を経てもイデオロギー面での変化は
なかった。しかし、貯蓄-貸付システム
はいくつかの主要な変更を経験してき
た。当初、A口座と呼ばれる口座があっ
た。貯蓄は同額の貸付額(細部は下記
参照)と対応させられたが、これは貯
蓄期間で尺度された。最短の返済期間
は5年で、最長25年であった。

1973年に、新しいタイプの貯蓄手
段− B口座 − が導入された。貯蓄が
貸付に結びつけられることはなく、貸
付は口座の平残に基づき貸し付けられ
た。貸付の額は、この場合準備金の必
要性が増すので、それほど大きなもの
ではない。最長返済期間は2年であっ
た。この口座は数年間の間、それほど
人気がでたわけではなかった。JAKにお
けるあるゆる経済取引が1週間に1度
程度にすぎなかったという事実におそ
らく原因があった。そこで1978年
10月に初めてJAK はこの貸出の基礎
になる口座の残高に一日単位で利子を
つける取引を開始した。

もう1つのツール、いわゆるC口座が
1977年に開始された。この口座で
は、初めに借入を行い、後で、指定さ
れた期間、これに対応した口座に貯蓄
をすることが可能となった。これは特
定のプロジェクトにのみ利用可能であっ
た。

デンマークの例に倣って、貸付政策に
関しては、スウェーデンのJAKは、貯蓄
の3.2倍まで貸付を保証した。しか
し、デンマークのJ.A.K 銀行が197
3年に倒産したとき、こうした政策を
全員に実行することは、力強く成長し
ている時期を除き、可能ではないこと
は明白であった。そこで、貸出配分ポ
イントに融通を効かせる代わりに、会
員の貯蓄期間の貯蓄貸付システムの成
長率に応じた会員への貸出額の決定方
式が導入された。成長が強固であった
なら、貸出配分ポイントは高いであろ
うし、成長が緩慢であったなら、低く
なり、成長がマイナスであれば1以下
であるというように。これは非常に成
功していることが証明された。しかし
1つマイナスな点は異なる時期に預け
られた、まったく同額の貯蓄がシステ
ムの成長に依存する条件の異なった融
資を受けることになってしまう点であっ
た。

1980年12月に、JAKは経済協同機
関( ekonomisk forening Toroiden)を
創設した。この機関はコンピュータ資源
や他の事務機器を共有し、コスト削減を
目的に4人の法律顧問が設立したものだ。
最終的にはToroidenは貯蓄-貸付システ
ムのケアすることになっていた。

1983年12月に、システムはかなり
オーバーホールされた。 旧来のA口座
は廃止され、以前のB口座がA口座と呼
ばれるようになり、新たなC口座は開設
されなかった。そして新たなB口座が開
始された。それによって貯蓄の倫理的貸
付(環境や研究、健康など目的のために
貸し出される)が指定できるようになっ
た。しかし、最も重要な変更は、新たな
フレキシビリティの次元がシステムに導
入されたということであった。会員はい
ま必要とされる貯蓄要求を満たす前に、
事後の貯蓄要求を満たすことに同意すれ
ば、貸出を受けることができるようになっ
た。したがって貯蓄要求額の総額は事前貯
蓄と事後貯蓄に分けられることとなった。
実際は、こうした改革は会員がその事前貯
蓄に基づき、割賦返済額と同時に預金され
る融資後の義務的貯蓄に同意するならば、
以前よりいっそう多くの金額を借りること
が可能となったことを意味した。事前と事
後の貯蓄の振り分けは配分ポイント(D)で表
現された。もしDが5であったなら、総貯
蓄の6分の1が 事前貯蓄として要求され、
6分の5が事後貯蓄として必要とされるこ
とを意味した。Dの大きさは配分委員会に
よって毎月決定された。そしてそれはどれ
ぐらい貸付可能資金があるかによって決定
されたのである。これはその月の融資依頼
すべてにただちに適用された。

緩慢な長期にわたる成長の時期がすぎ、19
89年に強力な成長軌道が始まり、1992
年の秋には6か月持続した爆発的な事業拡大
をみることとなった。それはJAKが週に1,0
00人の新しい会員を獲得するほどの水準を
示したのである。その理由は、主に、為替市
場におけるスウェーデン・クローネに対する
投機的攻撃に対してクローネを防衛するため
に中央銀行が極端な高金利政策を採用したこ
とにある。メディアはJAK を発見したのだ。
そしてほとんどすべての新聞と雑誌が素晴ら
しい無利子のローンについて書きたてたので
ある。

騒乱
こうした会員と預金の突然の、また急速な増加の帰結は
貸付指数(預金額で貸出額を除したもの)のきわめて低
い水準への低下であった。会員には、預金のほぼ半分が
州債券の形で遊休していたという事実にもかかわらず、
全額の借入れ権がいまだ約束されていた。これは長期に
は実行しえないことであった。
 次第に、預金の急勾配の上昇はダイナミックな融資実
行で衰え、やせ細っていった。配分ポイントは連続して
1にまで低下したが、しかしそれでも、1993年12
月に開始される融資実行を待つひとの増加を抑えること
ができなかった。
 配分ポイントの低下と融資を待つ会員の列は多く会員
にかなりのショックをもたらした。そして会員の間に失
望が広がりかなり多数の脱落者を生むことになった。1
994年初め、38,000人を記録したピークのとき
から、現在(1998年1月)までに会員数は19,0
00人に落ちた。しかし、JAKの規律のとれた、懸命な
作業が1997年秋までに融資待ちを最終的に解消し、
配分ポイントは現在4にまで上昇してきた。
 1992年はまたJAK内部でも嵐の年であった。
 1965年のその設立以来、JAKは一握りの理想家たち、
特に都市計画家のPer Almgrenの着想と指導に基づき運営
されてきた。Almgrenが貯蓄-貸付システムの開発者であっ
た。
 システムがその中に貸付できない遊休した多額の流動性
を抱え込んでいるとき、短期貸付が一定のJAK会員に実施
され、それは短期に返済するという条件でJAKシステムの
外部のプロジェクトに対して貸し出された。このことはJAK
銀行が資金を抱え込むよりよいと考えられた。こうした貸
付の一つは外国の金融プロジェクトに対してもなされた。
それは融資であったにもかかわらず、金融上のトラブルを
引き起こした。Almgrenはより多くの資金がそのプロジェク
トには必要と判断し、理事会の抗議にもかかわらず、安全
性も不十分であったが、非常に巨額の資金を融資した。こ
のことは深刻な対立をToroidenのJAKの熟練者たち(訳注、
Almgrenたちのこと)とJAKの理事会の間に発生させた。
 この対立は1992年12月に終わったのだが、法的訴
訟と双方への警察の事情聴取、それにJAKによるToroidenの
資産の差し押さえによって終わったのだ。1年ほどして最
終的な和解に達したが、こうした貸付で数100万SEKが失
われた。
 こうしたことがあって、Almgrenと若干の人たちは199
2年に、JAKに似た方法で機能するNordiska Sparlan(ノル
ディックのセービングス・アンド・ローン)と呼ばれる別
の無利子貯蓄貸付協同組合を設立した。

銀行業務ライセンスの獲得

1994年まで、JAKは 、銀行だけが
預金を受け入れ融資を実施することを
認める銀行法の特別な例外として業務
を行ってきた。貯蓄貸付システムは会
員にのみ開かれていたので、それは障
害なく業務を継続できたのである。し
かし、スウェーデンの法律を欧州共同
体に調和させていくなかで、その銀行
法は廃止され、JAKや類似の機関に例外
的な地位を与えない別の法律に置き換
えられた。
事業を継続するためにJAKには3つの
選択肢があった。
1.新しい会員を協同組合に参加させ
ない。
2.会員数が1000人に満たない20
の独立した地方協同組合に分割する。
3.あるいは、新法のもとで、会員銀行
のかたちで、銀行業認可を申請する。
 1995年9月に、特別年次総会は会
員銀行ライセンスの申請を決定した。1
996年4月に、金融監督局(Financial
Supervisory Authority; FSA)に申請が提
出され、JAKが銀行になれるかどうかはFSA
が課した5つの条件次第ということになっ
た。
1.理事会と最高経営責任者の能力の引き
上げ。
2.自己増強で8%の自己資本比率をクリア。
3.預金と貸付の満期期間の間の健全なバラ
ンスの維持。
4.「適正な」額の流動資産をもつことで、支
払い準備を増加させる。
5.キャッシュフローを貯蓄貸付システムや教育
的、組織的業務から切り離す。
 FSAはJAKの努力が満足すべきものと認め、19
97年1月に申請は承認された。政府は1997
年12月に、ライセンスを与え、1998年5月
に公式に認可された。

伝統的な銀行部門との諸関係

伝統的な銀行部門との諸関係
大銀行は何年にもわたり、基本的には
JAKを無視してきた。JAKは近年、特別
に貯蓄と貸付を組み合わせる商品を提
供することで、いくつかの銀行に影響
を与えることはできた。しかし、それ
はJAKの貯蓄-貸付ツールよりはかなり
利点のないものであった。
 政治家が大衆の中に広がる現在の住
宅ローンの状態に対する不満の表現と
してJAKに注目することもあった。
 1994年、JAKの流動性への要求が
急に高まったとき、十分で堅固な担保が
あったにもかかわらず、JAKに資金を出
そうとする銀行はなかった。
 今日、JAKは貯蓄銀行にその流動性の
一部を置いているという関係があるだけ
である。

JAK貯蓄-貸付手法

JAKの会員になると、口座を開設し、
貯蓄-貸付システムを利用し始めこ
とができる。会員は共通の資金プー
ルに貯蓄するが、その口座には、利
子の代わりに、利子なしで借り入れ
る権利が与えられる貯蓄ポイントが
発生する。
 借入はゼロコストではなく、JAKの
管理のための費用を単に反映するにす
ぎないコストがかかる。これは1.7
%から4.4%の「利子率」に相当す
るコストである。最近まで、この料金
は、貸付が実行されたとき前もって徴
収されていた。数か月前に始まったの
だが、この料金はいま、返済期間に割
り振られ、返済額と一緒に支払われる
ようになった。
 どれほどの額が借り入れ可能かは3
つの要因に依存している。
1.どれくらい早く返済しうるか(す
なわち月にいくらぐらいの返済額を設
定できるか。)
2.資金プールに利用可能な資金がど
れほどあるか。
3.借り入れを望む人間の貯蓄実績。
 貯蓄実績は貯蓄ポイントで計算され
る。より多く、より長期に貯蓄すればす
るほど、貯蓄ポイントが発生する。つま
り、より多くの借入の権利が与えられる。
貯蓄ポイントの計算するには、貯蓄の平
均残額に貯蓄月数が乗ぜられる。このこ
とは、同じ貯蓄実績が短期に大きな額の
貨幣を預金することによっても、小額を
長期に預金することによっても、達成さ
れうることを意味している。
 10,000貯蓄ポイントを得るために
は、例えば、10か月間に1,000SEKを
貯蓄するか、あるいは半月に20,000
SEKを貯蓄すればいいことになる。

JAKの融資

 融資を受けようとする少なくと6か月前に
貯蓄をしなければならない。融資に際しては、
基本融資か基本融資プラス割増融資かを選ぶ
ことができる。

<図1、図2入る、下記アドレス参照>

http://www.geocities.com/Eureka/Business/1701/jak/fig-1.gif

http://www.geocities.com/Eureka/Business/1701/jak/fig-2.gif

注記、図1。図示された棒は貯蓄実績(貯蓄
ポイント)を指す。融資はこの貯めた貯蓄ポイ
ントに応じた額となる。
注記、図2。返済期間の異なる二種類の基本融
資がある。割賦返済金額が大きいほど融資額も
増える。
「図の解説」図中、立軸は上向き方向が貯蓄、
下向き方向が貸付、横軸が時間軸。

図2内の用語。選択融資1、選択融資2

基本融資は会員のもつ貯蓄ポイントに正確に対
応する(図1参照)。貸付を示すカラムの高さ
は貯蓄額を示すそれを超えることはできない。
この条件はJAKシステムのバランスをとるために
必要である。基本融資の額はどれだけ速く返済
する意志があるかによって決まる(図2参照)。
より速く返済する、つまり月の返済額を大きくす
ればするほど多額の融資が受けられる(選択融資
1を参照)。少額の返済額では少額の融資となり
返済期間も長くできる(選択融資2を参照)。

基本融資は通常、比較的少額である。しかし貯蓄
ポイントが可能とする融資額以上の融資を受ける
こともできる。これは割増融資と呼ばれ、JAKのシ
ステムの均衡を維持するため、規則的な事後貯蓄が
要求される。これは通常の返済と同時に、特定口座
に一定額を預金していくことを意味する。返済期間
が終了するまで、この事後貯蓄口座から預金を引き
出すことはできない。しかし、最後の割賦返済が行
われた3か月後に、全額が引き出し可能となる。こ
の事後貯蓄の総額はつねに割増融資の額と等しい
(図3参照)。

図3、下記参照。

http://www.geocities.com/Eureka/Business/1701/jak/fig-3.gif

図3内の用語。白色、  事前貯蓄
       ピンク色、事後貯蓄
       まだら、 株式持分
       薄い赤、 基本融資
       赤、   割増融資

配分ポイント

基本融資の場合、月々、多くの額を返済する
ほどより多くの割増融資を受ける権利が発生
する。しかし割増融資の額はまず、なにより
も、融資の期間どれだけの資金が共通の資金
プールにあるかによって決まる。準備金の額
や預金率、引出率、貸付率、そして理事会が
決める配分ポイント(D)に依存しているわ
けで、こうしたことがどれだけの割増融資が
受けられるかを決めている。
 資金プールが多ければ多いほど、また資金
プールに流入する資金が多いほど、Dはより
高くなる。Dは0から19の間のレンジで変
化する。通常、それは3から、おそらく6-7
の間にあるであろう。Dが実際に示すものは
事後貯蓄の相対的な大きさである。したがっ
てD = 4であるなら、それは融資の後に行
われる総貯蓄の5分の4を意味する。もし
D = 1であるなら事後になされた貯蓄の2分
の1を意味し、割増融資は基本融資の配分ポ
イント倍に等しい。借入を行うとき、現在の
配分ポイントより低いそれを選ぶこともでき
るし、小数の配分ポイントにすることさえで
きる。会員は、常に失望させられることがな
いよう、期待したポイントよりも低いそれを
使って融資額を計算するよう勧告される。

JAK における口座
JAKシステムにおいては遊休する流動性は
生産的でないので、貯蓄ポイントが発生
すべきではない。こうした理由から、ま
た長期の貯蓄を促進するため、そしてま
た管理者によりよい流動性の管理を行わ
せるために、貯蓄要因(S)が毎月、理
事会によって設定され、毎月の貯蓄ポイ
ントに適用される。Sは貯蓄に占める貸
付の割合を示す指数を指す。預金に比し
て融資が大きいか、あるいは小さいかに
応じて、貯蓄要因は高かったり低かった
りする。通常これは0.8から0.9の間
で変化する。JJAKの長期口座にはより高
いSが適用される。この口座には二つの
タイプがある。

 ゴール口座 (Goal Account) は規則的
な貯蓄向けの口座である。満期時期は短
くても2年で、貯蓄は毎月ある一定額を
自動振替することでなされる。引き出し
は6か月前に通知することで可能となる。
 もう一つはM - 24口座で、これは一
回限りの貯蓄向けの口座である。これも
満期期間は短くても2年である。引き出
しには2年前の通知が必要である。
 標準的な状況の下では、オープン勘定
(Open Account)での預金や引出にはいか
なる制限もない。ただし適用されるSはか
なり低い。預金は郵便局振替預金や銀行
振替預金、自動振替預金で行われ、引出
は事前に決められた銀行口座でのみ可能
で、さもなければ、支払い伝票を使うこ
とで引き出される。
 貯蓄には貸付先を指定できるので、環
境に優しいプロジェクトや精神的、身体
的な健康に関するプロジェクトや研究、
また類似のプロジェクトに融資される。
しかし同時に、同じ必要条件が自分自身
への融資にも当てはまる。

借入れ権の移転
貯蓄ポイントは例外なく自由に移転さ
れうる。このようにして、会員はその
借入権をお互いに寄贈したり貸したり
して支え合うのである。しかし貯蓄ポ
イントの売買はJAKの原理に反するの
で、厳しく抑制されている。貯蓄ポイ
ントで仲間の会員を支える別の仕方に
いわゆるC融資がある。これを使って、
預金者は自分の資金をリスクなく、ま
た資金管理の煩わしさなしに、金融プ
ロジェクトを後援することができる。
JAKがその世話をするからである。 い
くつかの口座の一定額の預金がブロッ
クされ、C融資の融資先がこれに相当す
る額を借り入ことができるようになる。
ブロックされた口座は、少なくとも返
済期間の2分の1が過ぎた後に、引出
ができるようになる。
その他の貯蓄貸付システムと異なって、
借入権は資金が一時期、あるいは永久
にさえ、すべて引き出された場合でも
(会員であれば)維持される。しかし
融資実施まで、少なくとも口座には融
資額の6%がなければならない。

流動性配置
あらゆる事前貯蓄の20パーセントが支払準備
として流動性のかたちで保有される。こうした
資金は他行の銀行口座におかれたり、政府短期
債券のかたちで保有される。入ってくる利子収
入は運営費の支払いや融資手数料の軽減に使わ
れる。

預金保護
JAK は新たな銀行法のもとで銀行業務許可を与
えられた。そのため、あらゆる事前貯蓄は銀行
預金保険によって保護される。総貸出資産の6
%にあたる株式よりなる自己資本の大部分はそ
の貸出額とは別に保持されていなければならな
い。
この資金額は返済期間の間も貯蓄ポイントを
生み出さず、融資額が返済された後に、7か月
から19か月後に払い戻される。この株式式持
ち分を使って借り手は自分の借入額に比例した
ありうべき損失をカバーできる。これはJAKシス
テムに対して借り手自身が負うリスクをあらわ
している。

保全

JAKはすべてのローンに100%の保証
を要求する。受け入れ可能な抵当は不
動産(査定価格の100%あるいは市
場価格の70%)や、少なくとも2人
の保証人による個人的な保証、銀行保
証、債券預託である。保証人はその年
収のほぼ3分の1の保証が可能である。
評価済み不動産で、保証を増やすこと
ができる。

借入れ手順

貯蓄義務を遂行して、そして満足な抵当
を持っている会員が借入の資格をうる
(会員が3年以内に不良返済マークを貼
られている場合は除く)。
 「融資適用」書類が、貯蓄ポイントの
情報を添えて融資申し込みをした会員に
送付される。これに基礎的な事項として、
異なった融資額の選択融資の口数、返済
期間と配分ポイントが選択された融資に
つきリストアップされる。
 融資が実行されるには、約定書に署名
し、融資に係る抵当を差し出す。 そう
して資金が支払われる。貯蓄はこのとき
6%の株式持ち分を控除したあとで引き
出される。処理期間が融資実行までに1
か月間必要とされる。融資の返済が終わ
ると約定書と抵当が戻される。事後貯蓄
は返済終了後3か月間利用可能であり、
株式持ち分はその後7から19か月で払
い戻される。
 JAKは金融カウンセリング、技能訓練、
ネットワーキング、法律上のカウンセリ
ングやそのフォローアップを提供してい
ない。

イデオロギー上の取組み

 JAKは20の地方部門や80の地元の代
表者の献身的な無給の努力なしに生き残
ることはできない。この努力で国じゅう
で講義や勉強会、展示会が行われ、会員
を支える支部オフイスが運営されている。
こうした努力がJAKのバックボーンである。


JAKのこれから

利益損失分かち合い融資手法

無利子融資の手法が特に事業向けに利益損失分かち
合いの原理に基づいて適用される。
 貨幣は錆つかない。それどころか、利子のゆえに
成長する。実質的な財は、しかしながら、長期間に
わたって劣化する。この事実が資金を必要としてい
る者に対する金を貸し付ける者の優位性の理由であ
る。自然は予測できるものではない。収穫高は予測
可能ではない。年々販売高も予測可能ではない。こ
うしたことにもかかわらず、貨幣の貸し手は彼の融
資から決まった利益を要求する。これは公正ではな
い。
 利益損失分かち合いによって、JAKと企業家は50
対50とか60対40とかで、ありうべき利益を分
かち合うことで同意する。このことは偶然を考慮に
入れれば合理的である。もし事業が倒産するなら、
起業家は彼の全投資額を失い、JAKは融資を失う。こ
のモデルは利子をとることが禁止されるイスラム教
の国で広く実施されている。
 スウェーデンの文脈では、この手法は特に現行の
システムでは、融資を受けるのが困難な環境上健全
であるか、あるいは別の長期に実行可能なプロジェ
クトに適用されるであろう。
 これは雇用に対して直接的によい影響を持つであ
ろう。JAK はそう遠くない将来になんらかの形でこ
うした手法を開発したいと望んでいる。

現在の弱点及び可能な将来的解決

会員の立場から見て、JAKには下記のような不利
な点がある
1.かなりの事前貯蓄が融資を受ける前に必要と
される。しばしば資金を必要とする人たちは貯蓄
することができないのがふつうで、だから不幸に
も融資から除外されることになる。
 解決策:貯蓄することが不可能な人たちに手を
貸すために特別なタイプの事前貯蓄を必要としな
い再金融融資手法を導入する計画がある。また標
準的なケースよりも大きな貯蓄実績を要求するこ
とで、よく似たケースに置かれた者を援助しうる
資金を増強することも実現されるだろう。
2.抵当が要求され、資産や個人的な保証が得られ
ず融資から排除されてしまう。
 解決策:抵当が欠けている特別な状況で使用しう
る融資保険プログラムを導入する計画がある。プロ
グラムの中で生ずるかもしれないどんな信用上の損
失でもカバーしうるように緩衝となる資金を増強す
るため、借り手は保険料を支払うことになる。

障害

JAKは銀行業務許可を与えられたが、それは
たいした困難なしに必要条件を果たすのに十
分規模があったからである。1,000人以下
の会員からなる小規模な貯蓄貸付協同組合の場
合は許可を得る必要がない。しかし中規模レベ
ルの機関は現行立法で不利に扱われている。

 心理的レベルでみてJAKは多数の人々が利子を
徴収することに躊躇しない態度を示しているとい
う障害に直面している。こうした種類の思考がど
れほど自然と社会に対する有害な効果をもつか考
えることなしに、だれもが自分の貯蓄に高い報酬
を期待している。

JAKが銀行になったことで、イデオロギー上の取組
が意義を失う危険性が生まれてきた。これは実質的
にボランティアに基づいた我々の活動に否定的な効
果をもたらすであろう。

JAKによる勧告

法律は中規模の貯蓄貸付協同組合が営業できる
ように修正されなくてはならない。

スウェーデンでは協同組合がいっそう奨励され
なくてはならない。

アイルランドのような他のEC諸国は、ECの銀
行業務に関する法律に特別な例外を求めて、そし
て特別な除外規定を受けた。アイルランドでの信
用金庫は例えば特別な例外的地位を持っている。
スウェーデンは、しかしながら、どんな特別な例
外規定を要求してさえこなかったのだ。

JAKデータ(1998年1月)

融資を受けるための最短貯蓄期間:6か月。
長期貯蓄口座の最短貯蓄機関:24か月。
平均貯蓄期間:〜4年
融資最少額: 5,000SEK
融資最大額: 貯蓄実績と配分ポイントによる。
平均融資額: 〜92,000SEK
最も短い返済時間:2年
最も長い返済時間:20年
平均返済期間: 〜7年  
分割払間隔: 3か月 
最小返済額: 400SEK
年4回返済時の融資料金額:融資額の3.5%に
それぞれの年返済額の3.5%をプラスしたもの。
最小融資料金: 600SEK 。
この費用は1.7%から4.4%の「利子」率に相当する。
パーセンテージで計算すると、返済期間が長いほど低コスト
になる。
JAK融資使途:90%までが住宅ローン。

(JAK紹介、終わり)

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