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ルーロフスの主著、A Critical and Econometrical Study in "Social Credit", 1952(Kritika kaj Ekonometria Studo pri Socikredito, SOEST, Nederlando)

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下記はルーロフスの主著、A Critical and Econometrical Study in "Social Credit", 1952(Kritika kaj Ekonometria Studo pri Socikredito, SOEST, Nederlando)のpp.2-4にある文章。この書はエスペラント語-英語で刊行された。

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C・M・ハッタズレィがその著作、『豊穣のこの時代』でたどり着いた
諸結論を引用するのは有用であろう。

1-

1現存の経済システムは先産業時代から引き継いだ仮説と理論に従っ
て発展してきた。

2過去150年間に、生産の物理的問題はすべてではないにしても、解
決された。

3産業上の生産物の分配の問題がいまだ解決を待っている。それは貨
幣の問題である。

2-

4貨幣は財ではない(1)。
(1)cf.E.V.Loo in `Volkswelvaart`(Apeldoorn, Netherlands), Oct. 1938, pp.106-7.
それは本質的に、財やサービスに対する権利であり、生産と分配を容易ならし
める社会的メカニズムである。

5貨幣には二種類ある。通貨、つまり有形の、また人手を渡って行くものと、信
用貨幣、つまり形のない、ただ銀行の口座に記入されることで移転されるもの
である。前者は政府やイングランド銀行(中央銀行)によって創造され、発行さ
れる。現行のシステムのもとでは、銀行システムのみが創造し発行する後者に
比例して持続的に減少する。

6流通している貨幣量の最終的な管理は現行の経済システムのもとでは、銀行
と、(英国においては)イングランド銀行によって行われる。

3-

7現行の経済システムにおいては、買い手を待つ財の総価格は常に、少な
くとも、財の購入にために必要な貨幣需要を吸収するのに十分なものでもあ
ろう。

8現行の経済システムにおいては、コミュニティ内で流通する貨幣量の実質
的な増減は物価水準の上昇や下落を引き起こす傾向があり、これが物価水
準に一致する水準にあることはまれである。

9現行の経済システムのもとでは、ある品物の最高価格が「それが売れるであ
ろう価格」であるのに対して、その最低価格は最終的に、その生産と分配につ
き配分された貨幣量によって決定される。すなわち、すべての「コスト」が最終
的には価格のなかに含まれていなければならないのである。

4-

10科学上の進歩は、現行の経済システムと摩擦を生じながら、失業という非自
発的な、支払われることのない有閑という問題を生み出してきた。

11現行の経済システムのもとでは、稼動資本へのどのような追加分も、これに
対応する、市中に流通する貨幣量に対する増加分が存在しない場合には、役立
てられず、現代の産業社会にとってその総生産物を吸収することは漸次困難に
なる。

12科学の産業への適用が進むほどに、結果として、いまの消費者は産業上の
産出物の持続的な増加分より多くを購買しえなくなる。それゆえ、消費の現存の
水準を維持していくと、消費されざる、不必要な財の量が産出されざるをえない。


5-

13現行の経済システムはただ、言い訳のような理由で、破産状況のなかでも、あ
からさまな銀行の信用創造や輸出、戦争に耐えている。

14このことはあらゆるコストが価格に含まれなければならないという原理を否定す
るものだ。銀行の信用創造は価格高騰の傾向をもつばかりでなく、「健全な融資」と
いう口実で融資額に制限を設けるものでもある。輸出政策が引き起こすダンピング
をめぐる争いは一時的な融和策や戦争につながる。

15戦争は現存のシステムの不可避な帰結である。また、売れ残った財を処分する
もっとも手っ取り早い方法である。

6-

16現代の産業社会の繁栄は賢明で利害に捕われない金融政策に依存している。

17金融政策の管理は年を追うごとに、選挙で選ばれることのない、また罷免の対象
とならない人間たちの手に集中してきている。すなわち、体制を神とする金権的官僚
制にである。

18政治的民主制はそれが経済的でないがゆえに失墜した。

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