真正デフレに陥り約17 年前の水準に後退した日本経済

曽我 純:

20日の月例経済報告によると、日本経済は「緩やかなデフレ状況にある」と文言にデフレを挿入したが、今は緩やかと言える生易しい状態ではなく、かなり深刻なデフレ経済だ。11月16日発表の7-9月期のGDP統計によれば、実質は前期比1.2%増加したが、名目は0.1%減と6四半期連続のマイナスとなり、1992年1-3月期以来、17年半ぶりの低水準に落ち込んだ。われわれの生活水準は17年半前に後戻りしたということだ。
しかもIT関連の製品は目まぐるしいほど新製品が次から次ぎへと登場していることから、GDPの内容は悪くなっているのではないか。内容に大きな変化がなければ、2年で買い換えるのと4年で買い換えるのでは、GDPは2倍の差がつく。企業は目先の利益追求に、内容はほとんど変わらない製品を表面的に、さも目新しい新製品のように宣伝し、売り出す。こうした本当は新製品でない新製品を作り出すことに精を出し、自転車操業といえる経済体制を構築したことが、GDPを著しく内容の乏しいものにしてしまった。内容が粗末なだけでなく、走り続けなければならないという問題まで抱え込んだからだ。
携帯電話やパソコンはその最たるものだが、本来、家庭でしなければならないこと、作らなければならないものを外部に求めすぎたことも、経済の収縮を大きくしている。不況になれば、所得の減少により外部に求めることができなくなり、家庭への回帰が一層経済に打撃を与えている。PDFを読む

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この記事は「編集者」の寄稿です。2009年11月22日 21:25.

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