quote of the day 081225 流動性の罠

深まるばかりの金融・経済危機のなか、各国中銀は競って政策金利を引き下げている。

しかしこれによって経済刺激の効果があるかはギモン。

いわゆる流動性の罠だが、「貨幣当局が利子率に対する効果的支配力を失っている」状況下、あらためてケインズの指摘の該当部分を振り返って確認しておくことも必要か。

『一般理論』、第15章、流動性への心理的および営業的誘因のなかで、こう述べられていた。

「利子率がある水準にまで低下した後では、ほとんどすべての人が、きわめて低い率の利子しか生まない債権を保有するよりも現金の方を選好するという意味において、流動性選好が事実上絶対的となる可能性がある。この場合には、貨幣当局は利子率に対する効果的支配力を失っているであろう。しかし、この極限的な場合は将来実際に重要になるかもしれないが、現在までのところでは私はその例を知らない。」(GT,p.207.)

私たちはケインズが見たことがなく、予測した事態を眼前にしているわけだ。

この記事について

この記事は「曽我 純」の寄稿です。2008年12月25日 12:28.

バランスシート調整下では金融政策は効かない は以前の記事です。

輸出に翻弄される日本経済 は以降の記事です。

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